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【重要】夏本番!夏場における食品工場での注意点についてコラム



今回は夏場における食品工場の注意点について解説・具体例などを解説していきます。

夏場における食品工場での注意点について

高温多湿の環境が微生物の繁殖を促進し、食中毒や製品の品質劣化も発生しやすくなります。

また、食品工場で働く労働者は全身をユニフォームで覆われているため、季節や作業内容によっては、作業中に暑さを感じたり熱中症が発生したりする場合があります。

今回は、夏場における食品工場での注意点と対策についてご案内します。

以下のポイントに留意することで、食品の品質や安全性を確保することができます!


①温度管理

冷蔵庫・冷凍庫の温度管理だけでなく、室温の記録・管理も重要であると定められています。調理や食品加工作業を行う空間の温度が高いことによる「細菌やウイルスの繁殖防止」と「従業員の安全」の2つが主な理由です。


従業員の熱中症予防

食品・食材・厨房機器を適切な状態に保つことは衛生管理の基本です。しかし、そこで働く従業員の健康管理についても、使用者は留意しなくてはなりません。着用しているユニフォームを熱を逃がしやすい素材に改善することや、空調設備を使い空気を循環させることが有効です。また、こまめな休憩と水分補給をすることで従業員の熱中症などを防ぐことができます。

室温が高すぎて従業員が熱中症を起こした場合、その責任は使用者に課せられます。罰則こそないものの、民法上の規定によって当該従業員による損害賠償が請求される可能性もあります。


細菌・ウイルスの繁殖を防止する目的

室温管理は細菌繁殖を防止する役割があります。食中毒の原因となる細菌やウイルスの多くは20℃前後の室温を好むと言われています。そのため、室内の温度が上がると繁殖が活発になります。

また特に、人間や動物の体温に近い37℃前後はもっとも繁殖スピードが加速する温度帯です。とくに夏場は室温が上がりやすく、厨房内では場所によっては40℃を超える可能性もあります。

実際に、食中毒を引き起こす細菌としてよく知られるO157やO111は、7〜8℃から増殖がはじまり、35〜40℃でもっとも増殖しやすくなります。手早い調理・加工方法を進めたとしても、細菌の繁殖スピードがそれを上回れば、食品事故につながってしまうのです。

高温の室内には大きなリスクが存在します。適切な室温管理を行い、細菌やウイルスの繁殖を防止することが食品事業者には求められます。


②水の水質管理

食品工場では水が直接水が直接食品に触れる場面が多いため、水に含まれる微生物や有害物質が製品に混入すると、消費者の健康に重大な影響を与える可能性があります。高温多湿な環境では微生物が繁殖しやすく、汚染リスクが高まるので、定期検査などが必要です。


水質検査

・水道水

水道水は、公共の水道施設で管理されており、通常は一定の水質基準を満たしていますが、使用する工場の地域や施設の配管状況によっては汚染のリスクがあります。大腸菌やカビは食中毒の原因となります。

・井戸水

地下水や井戸水は自然由来のものですので、地域の環境によって水質が異なります。工場で使用する場合、特に微生物の繁殖や有害物質の混入リスクが高くなります。そのため、ろ過装置の使用や、殺菌装置を導入し、紫外線や次亜塩素酸などを用いて水に含まれる細菌やウイルスを無菌化することができます。

水質基準の設定

使用する水の品質を維持するためには、水の質基準を明確に定め、それに基づいて管理を徹底することが必要です。日本では食品衛生法や水質基準に基づいて、残留塩素濃度や微生物の有無などを定期的にチェックすることが重要です。


③原材料の管理

夏場は食品原材料の傷みや劣化が進みやすい時期です。原材料の購入時に品質のチェックを徹底し、保管状態や賞味期限に留意してください。必要に応じて冷蔵や冷凍保存を行い、品質を保つように心掛けましょう。


温度管理の徹底

冷蔵管理

冷蔵庫内の温度は通常0℃〜5℃が理想的です。生鮮食品や調理済みの食材は、冷蔵庫で適切に保管し、菌の繁殖を防ぎます。

冷凍管理:

冷凍食品は-18℃以下で保管することが推奨されています。解凍の際も、常温ではなく冷蔵庫内でゆっくり解凍することで、菌の繁殖を防ぐ効果があります。


在庫の適正管理

先入れ先出しの徹底

新しく入荷した食材よりも先に、既存の在庫を使用する「先入れ先出し」のルールを徹底することが重要です。これにより、古い食材が無駄になるリスクを減らせます。

・適正な発注

夏場は消費が予想以上に早くなる場合もありますが、逆に予想よりも売れ残ることもあります。季節に合わせた発注量の調整が求められ、過剰在庫を避けるために頻繁な発注を行うことが望ましいです。


④出荷・配送時の冷却措置

夏場は食品の出荷や配送時にも冷却措置が重要です。適切な冷蔵車や保冷容器を使用し、食品の品質を維持するための冷却を行いましょう。また、輸送中の温度管理を徹底し、食品が適切な状態で届くように確認してください。


輸送中の温度管理

輸送中も定期的に温度を確認し、適切な管理が行われていることをチェックすることが重要です。多くの企業は、温度センサーやGPSを利用したリアルタイムの温度監視システムを導入しており、異常が発生した際には迅速に対応できる体制を整えています。

・受け渡し時の温度確認

配送先に到着した際、食品の受け渡し時にも温度を確認することが重要です。受け取る側も、食品が適切な温度で保管・輸送されているかどうか確認し、問題があればすぐに報告するプロセスを設けることが推奨されます。



まとめ

これらの注意点を遵守することで、夏でも食品工場での品質管理と食品安全を確保することができます。食品の品質を保ちつつ従業員の快適な働きやすい環境を整えましょう。そうすることで、従業員の生産効率の向上にも有効です。健全な状態で働ける環境の維持は、使用者としての義務であり、食品の安全・安心を守ることにつながります。また、地域や国の衛生基準や法規制にも適合するように留意してください。


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