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段ボールなどの箱詰めをするロボットの 種類を紹介|自動化のメリットや注意点 を解説


段ボールなどの箱詰め作業は、大切な商品を間違いなく配送先に届けるための重要な工程です。
箱詰め作業はヒューマンエラーが起きやすい工程でもあります。ミスを防ぐために、箱詰めロボ
ットをはじめとした機械を使用するような自動化の取り組みが行われています。
今回の記事では箱詰めロボットの種類を紹介するとともに、自動化のメリットや注意点についても解説します。


箱詰め作業の課題
箱詰め作業を人間が担うと、ミスや確認漏れなどの問題が起こる恐れがあります。このような問
題を解消して作業品質の安定化を図ることが課題です。
記事の冒頭、自動化されていない箱詰め作業が抱える問題と、求められる課題を解説します。

①ヒューマンエラー
複数の商品を同じ箱に詰めたり一度に多くの商品を扱ったりすると、商品のカウントミスが発生
しやすくなります。あるべき商品が箱に入っていない状態も起こり得ます。
また、箱詰めされる商品の向きや位置を間違えるという問題も起こるでしょう。
このような人為的なミス(ヒューマンエラー)を避けつつ、商品が間違いなく箱詰めされることが求められます。

②商品の汚れ・損傷
作業にはスピードが要求されますが、急ぐあまりに商品が雑に運ばれたり、扱われることがあります。
その結果、商品や個装箱に汚れや損傷が生じるかもしれません。また、髪の毛や必要のない梱包材などの異物が混入する可能性もあります。
作業の定期的なチェック、作業着の交換など、商品を取り扱う際の工夫が求められます。

③作業員の不足
近年、EC市場の拡大に伴って個人配送のニーズが高まり、作業員不足が顕著になっています。
人材の確保を行うものの、慣れないうちは生産性があがらず、思うような成果が出ない現場も多いでしょう。
このような作業員の不足は、労働環境の改善や機械化によって解決する必要があります。


箱詰めを自動化する3つのメリット
箱詰めに関する課題は、箱詰め作業の自動化によって解決できます。
自動化は問題解決だけでなく、新しいプラスの価値も生むでしょう。生産性の向上は売上拡大につながります。
ここからは、箱詰めを自動化するメリットを3つ紹介します。

①作業品質の向上
自動機械が正しい作業を覚えれば、忘れたり漏れたりすることなく正確に実行し続けます。人間
のように時間帯や時期によって動作が異なる恐れもないでしょう。
ヒューマンエラーなく作業が進むため、商品の数量・向き・並び方がより正確なものに近づきま
す。商品を汚す、傷つける、異物混入の可能性も低くなります。

②生産性の向上
人間は作業時間に制約があり、食事や休憩の時間も必要です。時間帯や労働時間によって作業効
率が変動します。
機械は1日を通じてコンスタントに稼働でき、時間の制約がほとんどなく、作業効率の変動も少な
いという特長があります。毎日決まった生産量を確保したり長時間の稼働が可能であったりする
ため、従来よりも生産性を向上させられるでしょう。人の手を介さない生産体制は、従事する人
材不足も解消できます。

③人材の効率的な配置
箱詰め作業を自動機械に置き換えると、人材を効率的に活用できます。自動化の結果、作業が不
要になった作業員は機械の監視や管理に携われます。過酷な作業や単純作業から解放され、現場
や組織の改善に時間を当てられるでしょう。
省力化によって人件費の削減、人材不足の解消が可能になり、より効率的な人材配置を行えます。

箱詰めの自動化におススメのロボット活用
箱詰めの自動化には箱詰めロボット(梱包ロボット)がおすすめです。
箱詰めロボットは、出荷前の製品を段ボールや発泡スチロールに詰めるために使用するロボットで、作業員の動きを再現できます。
箱詰めロボットには以下のようなメリットがあります。
● 機械メーカー相互の連携が可能
● 上位システム(管理システム)との連携が可能
● リモートにより異常の予知・予防が可能
目的に合わせて選択、組み合わせが可能なため、柔軟な運用ができます。自動化の目的と関連シ
ステムを明確にして、最適なロボットを導入しましょう。

箱詰めロボットの種類と特徴
箱詰めロボットは、製品や部品などを移動させるハンドリングロボットの一種です。
箱詰めの方法には以下のタイプがあります。
● バラ積み(ピッキング)タイプ:1つずつ箱詰め
● 集積タイプ:数量分を集めて一気に箱詰め
● 整列タイプ:一列・数列など列単位で箱詰め
近年では画像処理技術やAIと連携できるタイプも登場し、ラインナップに広がりが生まれていま
す。そのほか、人間の作業を補完する形で導入される「協働ロボット」も作業の効率化に寄与するでしょう。
ここからは、主な箱詰めロボットのうち、アームの仕組みが異なる4種類を紹介します。

①スカラ(水平多関節)ロボット
スカラロボットは水平方向にアームが動くロボットです。
ピッキングして箱詰めするような動作に用いられます。位置精度が高く制御しやすいうえに、高
速化できるという特長があります。梱包だけでなく組み立て作業でも活躍するロボットです。

②パラレルリンクロボット
パラレルリンクロボットはアームが並列に配置されていて、スカラロボットより高速化が可能な
ロボットです。商品のピックアップや整列に使用でき、比較的小さくて軽量な商品の箱詰めに向
いています。
精密な動作を得意としますが、欠点として作業範囲が限定的で大きく重いものには対応できない点が挙げられます。

③垂直多関節ロボット
垂直多関節ロボットは、人の腕と同様の動きが可能なロボットです。
複雑な箱詰めやスペースが限られる場所での作業に向いており、集積タイプの作業に使用できます。
組み立てや搬送などの用途に幅広く用いられています。ロボットによって軸の数は異なりますが、6軸タイプが一般的です。
スカラやパラレルリンクに比べると速度が遅いことが欠点として挙げられます。

④直交ロボット
直交ロボットは、水平方向に移動する単軸直動ユニットを組み合わせたアームを持つ、直線的な
動きに特化したロボットです。
動きは限定されるものの精密な動作が可能で、熟練者が必要な工程でも活躍できます。比較的単
純な作業を繰り返すような箱詰め作業のほか、組み立てや搬送の用途にも導入可能なロボットで
す。

箱詰めを自動化する場合の注意点
ロボットを導入すればすぐに箱詰め作業が自動化されるわけではなく、事前の準備が必要です。
場合によっては作業工程を見直す必要があるでしょう。
記事の最後に、箱詰め作業を自動化する際の注意点を解説します。

①対象となる作業工程を明確にする
最初に、自動化すべき作業を明確にしましょう。「どの作業が問題か」「自動化するとどのよう
に改善できるか」を見極めてください。
効果は数値で捉えることが大切です。メリットが得られると予測できる作業を特定したうえで自
動化をします。少ない投資で多くの効果を生み出せれば、成果を期待できるでしょう。

②設置スペースを確保する
機械を設置するにはスペースの確保が必要です。
ロボットの種類によっては、作業員を配置するよりも多くのスペースを用意しなければいけませ
ん。また、安全確保のために求められる柵の設置をはじめとした付属品の考慮も必要です。
スペースを確保しにくいときは、簡易的な機械をラインに設置することも検討しましょう。

③ロボット導入の効果を検証する
ロボットを導入した効果は、数値で把握・評価しましょう。
導入によって削減した人員数や労働時間、自動化によって増加した稼働時間や生産量を比較しま
す。また、何年で投資が回収できる(できた)かを算出して、導入の妥当性を検証できます。
効果が思わしくないとき、原因を分析して改善策を検討しましょう。

箱詰めを自動化して生産性をアップ!
作業員による箱詰め作業には柔軟性があります。しかし人為的なミスや生産性の限界、人手不足
の問題などがあります。箱詰め作業を自動化すると、これらの問題を解決できます。
作業に最適化された箱詰めロボットを導入して、生産性を向上させましょう。改善が必要な作業
を特定し、必要な投資を行って効率よく自動化を推進してください。


今回は段ボールなどの箱詰めをするロボットの種類を紹介|自動化のメリットや注意点を解説についてお伝えしました。

これからも皆様のお役に立つ情報を発信していきます。



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