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食品工場で外国人労働者が増加している?雇用するメリット・デメリットを解説コラム
食品工場で外国人労働者が増加している?雇用するメリット・デメリットを解説
食品工場は、日本の産業の中でも人手不足が深刻な業種の一つです。そのため、外国人労働者の受け入れが進められています。しかし、外国人労働者を雇用することには、メリットだけでなく、デメリットも存在します。本記事では、食品工場で外国人労働者を雇用するメリットとデメリットについて、具体的に解説します。
食品工場で外国人労働者が増加している?
日本人の労働力を補うため外国人労働者が増加
全産業を通じて、日本の労働力は少子高齢化の影響で年々減少しています。日本人労働者の数は今後もさらに減少すると予想されています。日本人の労働力不足を補うために外国人労働者の受け入れが進められ、外国人労働者が増加しています。
人手不足の食品工場
食品工場の業種により、シーズンごとに仕事の量が変動し、その期間中には長時間労働が必要とされることがあります。特に、日々人手不足が続く食品工場では、過労や休暇の減少などの対策を講じて、なんとか納期を守っている事例もあります。さらに、業務内容によっては、低温環境での作業や、機械操作の難しいタスクなど、特定の技術や体力を必要とする仕事も存在します。これらの条件がネガティブなイメージを生み出し、日本人労働者から避けられている傾向もあります。
「技能実習」で外国人労働者を確保
食品工場の業界では人手不足により、「技能実習」の制度を利用している企業もあります。
「技能実習」は、日本での技能・技術・知識の習得を目的とした外国人技能実習生の在留資格です。外国人は、自国(発展途上国)の経済発展のために日本に来て、技能や技術を学び、それを持ち帰ります。
技能実習生は、日本に来てから1年目から、日本の企業と労働契約を結び、労働者として講習や実習を受けます。つまり、日本の労働基準法や最低賃金法などの労働法を適用し、雇用契約に基づいて技能などを習得する活動を行います。
「特定技能」で外国人労働者の受け入れが拡大
新たな「特定技能」の創設により、外国人労働者の受け入れが拡大しました。
特定技能は、2019年4月から始まった新たな在留資格です。これにより、日本国内で労働力不足が深刻な食品工場を含む業種で、外国人の就労が許可されました。
食品工場で外国人労働者を雇用するメリット
メリット①若い労働力を確保できる
外国人労働者の受け入れを推進することで、若年層の労働力の確保が見込まれます。日本は世界で2番目に高齢化が進んでいる国です。日本人労働者の数は減少し、さらに高齢化が進行しているため、若年層の労働力の確保は年々難しくなっています。
しかし、世界の人口は年々増加しており、平均年齢も日本より低いため、若年層の労働力を確保することが容易です。特に、日本で増えている東南アジア系の国々、例えばベトナム人やフィリピン人などは、平均年齢が低い傾向にあります。
したがって、外国人労働者の受け入れは、日本人労働力の減少を補い、労働力不足を解消するだけでなく、若年層の労働力を確保できる可能性があります。
メリット②高い就労意識がある
労働者によって就労意識は異なりますが、外国人労働者は一般的に高い就労意識を持っていると言われています。日本の給与は比較的高く、特に発展途上国からの労働者にとっては、日本での収入は家族を支える大きな手段となります。そのため、彼らは高いモチベーションを持って就業することが多いです。
さらに、日本は多くの分野で先進的な技術を持ち、教育制度や就業環境が整っていると世界的に評価されています。外国人労働者は、日本の企業での経験を通じて、専門的な技術や知識を学び、自己のスキルアップにつなげる意欲を持っています。
治安が良く、災害時の対応も整備されているため、長期間日本で生活したいというニーズも存在します。これらの背景から、仕事を軽々しく辞めず、真剣に働く外国人労働者が多く、高い就労意識を持つ外国人労働者の受け入れは、企業にとって利点となります。
メリット③海外進出の足がかりになる
ビジネスを海外に展開したい企業にとって、現地の法律、言語、文化を理解する従業員がいることは大きな利点となります。海外に進出した後でも、日本で教育を受けた外国人労働者を海外の拠点や工場の責任者として派遣することで、自社の理念を現地に浸透させることが容易になります。
メリット④外国人労働者の採用がしやすくなる
外国人の雇用は言語や習慣の壁が存在しますが、同じ国籍の労働者がいる職場は、新たな労働者が馴染みやすく、採用や定着を促進します。言語の壁がある外国人労働者を雇用する場合でも、既に就業している外国人労働者が通訳や指導を行うことが可能です。
メリット⑤求人コストを削減できる
国内で人材不足が問題となっている食品工場などの職種では、求職者が十分に集まらず、採用期間が長引くことで年間を通じて求人を出す必要がある場合があります。これにより、採用コストも増大します。
そこで、日本人だけでなく、国内外の外国人を採用対象に含めることで、求職者の数が大幅に増え、結果的に採用サイクルが短縮されることが期待できます。求人広告の費用など、受け入れに関連するコストが改善され、求職者の応募が期待通りに集まると、人材の雇用がより安定します。
さらに、時期によっては、外国人を雇用する際に利用できる助成金も存在する場合があります。国からの助成金だけでなく、自治体が独自に提供している助成金制度を調べて活用するのもオススメです。
食品工場で外国人労働者を雇用するデメリット
デメリット①文化・習慣が違いトラブルとなる
日本人と外国人の間には文化や習慣の違いがあるため、これを理解しないと業務に悪影響を及ぼす可能性があります。日本人同士では、言葉にせずとも理解し合えることもありますが、外国人とのコミュニケーションではそうはいきません。
明確かつ正確に伝えなければ、コミュニケーションがうまくいかないこともあります。そのため、何度も明確に伝え、理解しているかを確認することが重要です。また、日本人は10分前行動など、時間に対するマナーがありますが、外国人は時間に対してルーズな傾向があります。
このような、外国人と日本人の文化や習慣の違いがトラブルの原因となる可能性があるため、注意が必要です。
デメリット②外国人受入れの準備が必要になる
外国人を採用することにより、受け入れ体制の構築や社内研修などの業務が増えるというデメリットがあります。日本人を採用する際にも社内研修は必要ですが、外国人に対する指導はすぐにスムーズに行えるわけではありません。
初めて外国人を指導する場合、来日直後の外国人が理解できる言葉の使い方や仕事の教え方、さらには思考の違いなどを事前に研修する必要があります。また、製造現場での労働災害を防ぐために、外国人向けのマニュアル作成なども必要となります。
デメリット③外国人受入れの手続きが必要になる
外国人を採用する際には、在留資格の変更手続きが必要なため、日本人のようにすぐに働き始めることはできません。在留資格の変更手続きや、外国人労働者の雇用に至るまでの準備は複雑なため、企業の負担を軽減するためには、支援機関に雇用に必要な業務を代行してもらうことを推奨します。
まとめ
食品工場で外国人労働者が増加している?
・日本人の労働力を補うため外国人労働者が増加している
・「技能実習」「特定技能」で外国人労働者の受け入れが拡大
食品工場で外国人労働者を雇用するメリット
メリット①若い労働力を確保できる
メリット②高い就労意識がある
メリット③海外進出の足がかりになる
メリット④外国人労働者の採用がしやすくなる
メリット⑤求人コストを削減できる
食品工場で外国人労働者を雇用するデメリット
デメリット①文化・習慣が違いトラブルとなる
デメリット②外国人受入れの準備が必要になる
デメリット③外国人受入れの手続きが必要になる
食品工場は、人手不足が深刻な業種の一つであり、外国人労働者の受け入れが進められています。外国人労働者を雇用することには、メリットとデメリットがあります。
メリットとしては、若い労働力の確保、高い就労意識、海外進出の足がかり、外国人労働者の採用がしやすくなる、求人コストの削減などが挙げられます。デメリットとしては、文化・習慣の違いによるトラブル、外国人受入れの準備や手続きの必要性などが挙げられます。外国人労働者を雇用する際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、受け入れ体制や教育制度を整えることが重要です。
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