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ゾーニングとは?【食品工場の用語解説】コラム


食品製造の現場において、HACCP義務化以降「ゾーニング」という言葉は日常語となりました。しかし、現場を歩くと「床に線は引いてあるがルールが守られていない」「形だけの区分けになっている」というケースが散見されます。

本記事では、改めてゾーニングの定義を整理しつつ、実務者が直面する運用の壁を突破するための具体策を解説します。

食品工場のゾーニングとは?衛生管理の根幹を支える概念

食品製造において「ゾーニング」は、単なるエリア分け以上の意味を持ちます。それは、目に見えない微生物やアレルゲンの移動を物理的・時間的に遮断し、製品の安全性を担保する防波堤の役割を果たします。

なぜ「区切る」だけでは不十分なのか

ゾーニングの本質は、交差汚染(クロスコンタミネーション)の徹底排除にあります。壁や床の色分けといった「目に見える対策」に加え、空気の流れや作業者の心理まで計算に入れた設計が求められます。

ゾーニングがもたらす経営的メリット

適切なゾーニングは、リコールリスクの低減だけでなく、作業動線の最適化による生産性向上や、従業員の衛生意識のボトムアップにも直結します。

現場のプロが意識すべき「3つのリスクエリア」と管理基準

食品工場では、汚染の度合いに応じてエリアを3段階に区分するのが一般的です。各エリアで求められる管理レベルの違いを明確にすることが、運用の第一歩です。

汚染作業区域(汚染区)

原材料の荷受け、土付き野菜の下処理、廃棄物保管などを行うエリアです。外部からの菌や異物を「工場内に持ち込ませない」ための水際対策が重要となります。

準清潔作業区域(準清潔区)

加熱調理や、下処理後の計量などを行うエリアです。汚染区と清潔区の中間に位置し、ここでの靴の履き替えや手洗いの徹底が、清潔区を守る最後の砦となります。

清潔作業区域(清潔区)

加熱後の冷却、盛り付け、包装など、製品が外気に触れる最終工程エリアです。最も高度な衛生管理が求められ、入室制限や防護服の完全着用が必須となります。

形骸化させないための運用テクニック

「ルールは決めたが現場で守られない」という悩みに対し、実務レベルで効果を発揮する3つの視点を解説します。

人の動線より「ゴミと空気」の動線に注目する

人は厳格に管理されますが、廃棄物の搬出ルートが清潔区を横切っているケースは意外と多いものです。また、目に見えない「空気のゾーニング(差圧管理)」を意識し、清潔区の気圧を高く保って汚染空気の流入を防ぐ設計がプロの基準です。

カラーコーディングによる「視覚的な強制力」

「ここは清潔区です」という言葉よりも、色の違いの方が現場には浸透します。作業着、帽子、長靴、さらには清掃用具のブラシ一本に至るまでエリアごとに色を変えることで、一目でルールの逸脱を察知できる環境を作ります。

現場の心理に即した動線再設計

ルールが守られない最大の理由は、多くの場合「動線が不便すぎる」ことにあります。最短距離で動きたいという現場の心理を無視したゾーニングは必ず形骸化します。無理な遠回りを強いていないか、定期的な現場ヒアリングと修正が欠かせません。

まとめ

ゾーニングは「完成」のない継続的な改善プロセス

ゾーニングは一度設備を整えたら終わりではありません。生産品目の変更や設備の更新に合わせて、常に「無理と無駄」が生じていないか再評価し続ける必要があります。

現場のプロとして、常に「今のゾーニングは機能しているか?」と問い直す姿勢こそが、最高レベルの食の安全を実現します。

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