ふるい装置の種類と特徴

ふるい装置にはいくつかのタイプがあり、処理量や用途に応じた選定が重要です。

振動ふるい機

最も一般的。上下左右に振動して原料を選別。粒度調整しやすい

遠心ふるい機

ロータリー式。ダマの粉砕・粉体の分散に適している

超音波ふるい機

目詰まりを防止しながら微粉までふるえる高精度モデル

エアふるい機

圧縮空気を用いて粉体を吹き飛ばす。繊細な粉体向き

また近年では、自動供給・自動計量・異物センサーとの連携が可能なハイエンドモデルも登場し、「ふるい＋α」の機能拡張が進んでいます。

ふるい装置を導入するメリット

ふるい装置は、ただ粉体をふるうだけでなく、食品製造工程のあらゆる課題を一挙に解決できる多機能機器です。以下では、導入によって得られる主なメリットを5つの視点から詳しく解説します。

異物除去で「安心・安全な製品づくり」を実現

粉体原料には、包装フィルム片・金属片・虫の混入などの異物リスクがつきものです。
ふるい装置は、メッシュやセンサーを通じてこれら異物を的確に除去し、製品の安全性とブランド信頼性の向上につながります。

さらに、金属検出器やエアブローとの組み合わせにより、HACCPに対応した高レベルの衛生管理も可能です。

塊（ダマ）解消によるミキシング精度の向上

粉体原料は湿気や振動の影響で固まりやすく、ダマがあるとミキサーの羽根に絡まったり、均一な混合ができず味ムラや歩留まりの悪化を引き起こす原因になります。

ふるい装置を通すことで、粒子が均一化され、混合精度が格段にアップ。
これにより、最終製品の品質安定・作業効率の改善が期待できます。

自動計量機能との連携で省人化・計量ミスゼロへ

近年のふるい装置には、ロードセルやバッチカウントと連携して“計量機能”を兼ね備えるモデルも登場しています。
これにより、ふるい工程のついでに決められた量だけを自動投入することが可能に。

• 人手によるバラつきがなくなる
• 重量ミスによる再作業やクレーム防止
• 原材料ロスの削減

といった省人化と原価低減のダブル効果を実現します。

作業環境の改善｜粉塵対策と清掃性向上

ふるい装置は密閉構造や防塵カバーを備えており、作業時の粉塵飛散を大幅に低減します。
そのため、作業者の健康への配慮だけでなく、周辺機械への汚れ付着防止、異物混入防止にもつながります。

また、工具レスでの分解洗浄が可能なモデルも多く、洗浄頻度が高い食品工場でも衛生基準を満たしやすい設計となっています。