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FOODTOWNの一日一報 No,17 食品機械、設備解説

商品検索をする前にどんな生産設備なのか、どんな用途?、どれくらい費用かかる?
そんな情報を食品製造現場の専門家が解説します!自社での導入も検討してみては?

今回解説する設備は「AGV」です!
FOODTOWNでは一日一善ならぬ、一日一報と題して食品に関連する情報を発信していきます!

食品工場や製造現場の課題解決に繋がる情報、展示会やセミナー情報、すき間時間に読みたい情報など

お届けしていきますので、FOODTOWNに毎日アクセスしてくださいネ!!

第17回目は製造現場で活躍する無人搬送機AGVの紹介です。
自社、自工程に導入していない生産設備のことも知れば、今悩んでいる課題解決に使えるかも!?


①AGVとは
AGVとは「Automatic Guided Vehicle」の頭文字を取ったもので、日本語直訳すると「自動的に誘導される車両」
という意味になります。製造現場用の言葉に変換すると、「無人搬送車」ということになります。

一般的には床面に磁気テープや磁気棒張り巡らせ、その磁気に誘導されて走行する搬送用台車です。
1980年代初期から製造現場を中心に、原材料や部品、完成品等の搬送に幅広く活用されるようになりました。

AGVシステムを導入する場合、AGVの走行ルート上に磁気テープや磁気マーカーの敷設が必要になりますが、
敷設による床面の凹凸も僅かであるため走行経路上をフォークリフトや作業者が通行することも可能です。
SLAM式とは、「Simultaneous Localization and Mapping」(位置特定と地図作成を同時に行う)の略で、
経路を床に設置しなくても、ロボットが自分の位置を把握しながら走行する方法です。正確にはAMRに分類
されるロボットですが、AGVと呼ばれることも多いです。

ロボットが自分の位置を把握する方法としては、周囲の物体との距離をレーザー光の跳ね返りから測る
「LiDAR SLAM」と、高度な画像認識技術から測る「Visual SLAM」があります。床にテープを貼ることが
できない現場や棚の配置が変化しやすい環境では、SLAM式が導入されることも多いです。
また、フォークリフトが行き交う環境では、床に設置したテープが剝がれてしまうことが多く、
誘導体を使用
しないSLAM式のAMRが活躍します。最近では、結露対策等を行った冷凍倉庫対応AGVの開発も進められています。

②AGVの種類、原理、使用用途について
AGVの種類
・コンベア型AGV
 車両中段や上面にコンベアを搭載したコンベア型のAGV(無人搬送車)です。
 搬送のみの無人化ではなく荷物の積み下ろしまでの無人化が可能になり、24時間稼働の工場などで採用されています。

・平ボディ、重量型AGV
 車両上面部がフラットになっており、様々な積載物を載せることができる平ボディ型のAGV(無人搬送機)です。
 車両上面がフラットなため、重量物を安全に搬送する用途で採用されています。

・低床型AGV
 専用のカートや台車に潜り込みリフトアップして搬送する低床型のAGV(無人搬送機)です。
 前進後退の走行が可能で車両がコンパクトなので、エレベーターへの乗り入れが必要な搬送ルートにも採用されています。

・けん引型型AGV
 荷物を積載したかご台車を連結させて搬送するけん引型のAGV(無人搬送車)です。
 進行方向は前進走行のみが基本ですが、連結台車をけん引するコストパフォーマンスのいいAGVです。

③AGVの選定ポイント、導入時の確認ポイントについて
AGVを導入する際に確認しておくポイントについて主に2つ解説します。
①AGV稼働現場の設計
AGVを導入する前に現場の設計をしっかりと組んでおくことが重要です。
棚やラックはAGVにとって障害物となるため配置を考慮すること、ロケーションや出入り間口の設定通路の幅など、
導入を検討しているAGVに合わせた設計が必要になります。
ピッキングやフォークリフトとの連携、シャッターやエレベーター等の外部機器との連携も設計しておく必要があります。

②AGVの作業担当範囲を明確にする
AGVを導入したあと、実際にAGVがどこからどこまでの作業範囲を受け持つかの運用ルールを決めておきます。
梱包台までピッキング作業はすべてAGVに任せるといった方法、件数の多いピッキング製品をAGVに任せるなど、
それぞれの現場に合わせた運用ルールを事前に決めていくことでAGVに求めることが明確になります。

④AGV導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて
AGVを安全に取り扱うための「安全通則」というものが、日本工業規格(JIS)により規定されています。
AGVの導入は、製造現場内で作業に従事している作業者とAGVで搬送する製品の安全性を確保した上で進めていきます。

無人搬送車(AGV)の走行速度については以下の規定が定められています。
「無人搬送車と人が共用する通路においては、無人搬送車の走行速度は障害物を検出して速やかに停止できる速度を超えてはならない」

「無人搬送車には周辺の状況によって安全な運行を可能にするための速度選択のできる機能を備える」

「徐行 無人搬送車は安全を確保するため、決められた場所及び接近検出装置が作動したときは徐行しなければならない」
JIS規定抜粋

点検、補修に関する規則、緊急停止に関する規則などAGVを安全に通則がありますので事前に確認して運用ルールを決めることが必要です。

⑤AGV価格について
AGV参考価格一例:パレット搬送用AGVでパレット当たり重量300㎏/パレとした場合約400万円~500万円/台
AGV価格算定要素として
・搬送するパレットサイズ
・搬送する重量
・搭載モーター容量
・搬送する倉庫や現場の制約
・タクトタイム(搬送処理能力)
・充電スポット設置などがあります。
運転経路や外部機器との連携等を事前にマッピング・プログラミングを行う必要があるので、
インテグレーションをメーカーに依頼する場合は、本体代以外にもインテグレーション費用が掛かります。
導入を検討する製造現場ごとに仕様を決めていくため、まずは導入目的、課題を明確にすることが重要です。


FOODTOWNでは様々な食品工場、製造現場の課題解決サポートを一気通貫で行います。

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そのためにFOODTOWNは、今後も大いに邁進していきたいと思います。

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