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エクストルーダーはもともと○○製品を生産するための装置だった!食品業界が驚く“原点”とは?製品情報


食品工場における省人化・自動化が進む中、注目を集めているのがエクストルーダー(押出成形機)です。原料を混ぜながら加熱し、一定の形状に押し出すこの装置は、スナック菓子や麺類、代替肉、ペットフードなど、多岐にわたる製品に活用されています。

ですが実は、エクストルーダーはもともと食品をつくるための機械ではなかったことをご存知でしょうか?

その意外な出発点をたどることで、食品業界における活用の広がりと、今後の可能性が見えてきます。

エクストルーダーの原点は「プラスチック製品」

エクストルーダーは工業界から生まれた装置だった

エクストルーダーの歴史をさかのぼると、その原点はプラスチックの成形加工にあります。
20世紀初頭、プラスチック材料の開発が進む中、高温で溶かした樹脂を一定形状に押し出して連続生産するための装置として登場しました。

押し出された材料は、冷却後にパイプやフィルム、シートなどさまざまな形に成形され、現在でもその分野で多く利用されています。

「エクストルード=押し出す」が基本原理

“エクストルード(extrude)”とは「押し出す」という意味。
内部にはスクリューと呼ばれるねじ状の部品があり、これが原料を前方へ移動・加圧・混錬・加熱することで、押し出された製品が成形されます。

この構造と原理こそが、のちに食品業界にも大きく応用されるきっかけとなったのです。

食品業界への展開

スナック菓子が火付け役

スナック菓子の量産ニーズが導入のきっかけに

食品業界でエクストルーダーが使われ始めたのは、1960年代以降。
きっかけは、スナック菓子市場の拡大でした。

トウモロコシや米粉などの原料を成形・膨化する過程において、一定の圧力・温度で加熱しながら成形できるエクストルーダーの特性が注目されました。

さらに、押し出し形状を変えることで、多様な形や食感の商品が開発できることも、大きな魅力となったのです。

応用は穀物加工や麺、代替肉、ペットフードへ

その後、技術の進化とともに、使用用途は一気に広がります。

  • インスタントラーメンの麺成形
  • 朝食用シリアルやフレーク
  • 高タンパクの代替肉
  • ペットフード・アクアフード(魚用飼料)など

これらに共通するのは、混合・加熱・成形という工程を一台で完結できるというエクストルーダーの強みでした。

エクストルーダーが活用されている食品の代表例

スナック菓子・シリアル食品

コーンスナック、リング状スナック、チョコレートフレークなどは典型的な例です。空気を含んだサクサクの食感は、エクストルーダーの膨化機能によって実現されています。

インスタント麺・パスタ

小麦粉や水分を押し出して成形し、そのままカット&乾燥させることで、連続生産が可能になります。

代替肉製品

大豆やエンドウ豆のタンパク質を加熱・押出成形し、繊維構造を再現することで、肉のような食感を再現。特に高水分エクストルージョン技術は次世代フードとして注目されています。

ペットフード・水産飼料

魚粉や大豆粕などを混ぜて押し出すことで、粒状に成形され、保存性も高まります。

エクストルーダー選定のポイント【導入前に必読】

食品製造現場にエクストルーダーを導入する際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。

処理能力とスループット

一日にどれだけの原料を処理したいのか、kg/h単位での能力を確認しましょう。量産を想定する場合は、大型機を検討する必要があります。

製品の種類・形状に対応しているか

スナック・代替肉・ペットフードなど、目的によってノズル形状やスクリュー構造が変わります。将来的な商品展開も視野に入れて選定を。

原料特性との相性

タンパク質の変性温度、でんぷん質の含有率、水分量など、原料の特性に合った加熱・混錬機構が必要です。

洗浄・メンテナンス性

食品製造で欠かせないのが衛生管理。分解洗浄のしやすさや、CIP対応可否(定置洗浄)の有無も重要なチェックポイントです。

サンプルテストの実施可否

可能であれば、導入前にテスト加工を実施できるメーカーを選ぶことで、製品イメージとのズレを防げます。

今後の可能性

サステナブル食品への応用拡大

エクストルーダーは、未利用原料や代替素材の加工にも柔軟に対応できる点が強みです。

たとえば

  • 規格外農産物のペースト→成形スナック
  • 昆虫タンパク→高タンパク食品や飼料
  • 微細藻類→機能性食品のベース素材


これらの実用化が進めば、SDGs時代の食品製造においても中心的な存在になるでしょう。

まとめ

もともとはプラスチック成形に使われていたエクストルーダー。

その後、食品業界での応用が進み、今では代替肉や機能性食品など、最前線の製品を支える装置へと進化しました。


こうした装置の背景を知ることで、導入時の目利き力や、製品開発のアイデアの幅が広がります。

そして今、エクストルーダーは単なる成形機ではなく、「新たな食の価値を創造する装置」へと進化しているのです。


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