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重労働からの解放!食品工場の省人化に効く粉体供給装置の導入メリットとはコラム


 食品工場で特に相談が多い工程のひとつが、原料の開梱や投入といった「粉体の取り扱い作業」です。重たい袋を持ち上げて投入する作業は、作業者の体への負担が大きく、事故や離職の要因にもなっています。

 この記事では、そうした現場課題を解決する手段として注目される「粉体供給装置」について、その導入メリットや検討ポイントをわかりやすく解説します。

原料投入工程が抱える「重作業」の現実

粉体原料の投入工程:重たい袋を持ち上げる作業が日常に

  食品工場の中でも、粉体原料を扱う工程は特に重労働が集中しやすい現場です。20kg超の袋を何度も持ち上げ、運搬・開封・投入する作業は、体力・集中力ともに大きな負担となります。加えて、粉じんの飛散による防護装備の着用も必要となるため、精神的なストレスも少なくありません。単純ながらも慎重さが求められる工程であり、配合ミスや原料ロスのリスクも伴います。

作業負担が人材確保・定着率に影響

 重作業による身体的負担から、従業員の離職に繋がるケースも少なくありません。長時間にわたる立ち作業や繰り返し動作によって蓄積される疲労は、特に中高年層の作業者にとって深刻な健康問題となります。また、若手の定着が難しい工場や、高齢化が進む現場では、新人教育にかかる時間と労力も無視できません。人材が育つ前に辞めてしまうという悪循環が生まれやすく、結果的に生産性の維持すら困難になる恐れがあります。こうした背景からも、重作業を自動化できる体制づくりは急務と言えるでしょう。

粉体原料の投入工程は自動化しやすい?しにくい?

 粉体原料の投入工程は、作業内容が定型的で反復性が高いため、本質的には自動化しやすい工程といえます。実際、ホッパーへの投入、定量供給、混合装置への搬送といった一連の動作は、装置の導入によって機械化することが可能です。しかし、原料の種類によって流動性や付着性が異なるため、すべての粉体においてスムーズな供給ができるとは限らず、装置の選定には慎重さが求められます。また、既存設備との接続性や作業スペースの確保といった物理的な課題も自動化の実現性に大きく影響します。  よって、「自動化しやすい工程」である一方で、「現場ごとの事情にあわせた調整が必要な工程」でもあります。導入にあたっては、粉体の特性評価や実機テストを踏まえた上で、最適な装置を選定することが成功のカギとなるでしょう。

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粉体供給装置の導入メリット|“人と品質”に効く5つの利点

1.重作業の削減と省人化

作業負荷が大幅に軽減

  袋の持ち上げや投入といった重作業を自動化することで、作業者1人あたりの負担が軽くなり、少人数でも安定した生産体制が可能になります。

人材配置の柔軟化が可能に

 従来は常に2人以上の人員を確保する必要があった工程も、自動化によって1人対応や無人化が現実のものになります。これにより他の重要工程への人材再配置が可能になり、現場の効率化が進みます。

2. 安全性の向上

密閉構造で粉じんやこぼれを防止

  こぼれ・舞い上がりのリスクを抑え、衛生的に原料を扱えるため、作業環境の安全性が向上します。事故防止にも繋がります。

作業者の健康リスクを軽減

 粉体原料を取り扱う際に懸念される吸引障害や皮膚への接触リスクを回避できるため、作業者の健康維持にも大きく貢献します。

3. 品質の安定化

配合ミスが減り、味の再現性が向上

  自動で定量供給が可能になることで、製品のばらつきが減り、品質の均一化が実現します。どのロットでも同じ味や食感を維持でき、ブランドの信頼性も向上。さらに、計量ミスによるロスや再製造も防げるため、生産効率や原価管理の面でも大きなメリットがあります。

トレーサビリティ対応にも有利

 供給量や供給タイミングをデジタル管理することで、生産記録の精度が向上し、万が一の不具合時も原因特定と再発防止がしやすくなります。

1.作業スピードの向上

投入時間の短縮でリードタイムが改善

  自動化により作業のスピードが向上し、人的ミスや作業時間のばらつきを削減できます。これにより処理時間の短縮だけでなく、複数ラインの同時稼働や段取り替えの効率化も実現。さらに、夜間や連続運転を見据えた体制構築が可能となり、スループットの向上につながります。結果として、急な受注増や短納期案件にも柔軟に対応できる生産力を確保できます。

人材配置の柔軟化が可能に

 制御システムと連動させることで、ライン全体の進行に合わせたタイミングでの供給が可能となり、工程間の無駄を最小限に抑えられます。

5.異物混入リスクの低減

人手を減らして異物混入リスクも抑制

  粉体を自動で扱うことで異物混入リスクが低下し、HACCP対応など衛生管理が強化されます。粉じんの飛散も抑えられ、清掃負担が軽減。供給経路の密閉化により工程管理の精度も高まり、クレームリスクやブランド低下の防止にもつながります。

異物侵入の要因分析がしやすくなる

 機械化された供給ルートは管理がしやすく、異物混入が発生した場合の経路特定も容易になり、早期対処が可能です。

実際の導入現場から|食品工場の声を紹介

「投入作業が1人→0人に。腰痛がなくなった」

袋投入作業が不要になったことで、作業者の腰痛や疲労が大きく軽減され、作業中の会話にも余裕が生まれたという声が寄せられています。また、これまで交代制で行っていた投入業務が不要になったことで、他の重要工程へ人員を再配置できるようになり、現場の全体最適が図れるようになったといいます。現場の雰囲気も落ち着き、離職率の改善にもつながっているとのことです。

「定量供給で味のバラつきがなくなった」

 自動化によって調味粉の配合精度が高まり、製品の味が安定。クレームの減少にもつながっています。以前は人の感覚に頼っていた部分が多く、微妙な配合ミスが起きやすい状況でしたが、自動供給により毎回同じ量が安定して供給されるようになりました。その結果、調味のばらつきが解消され、顧客からの信頼性も向上。生産現場では「作業者のスキル差による品質変動がなくなったのが一番大きい」という声も挙がっています。

「導入費用より、人材確保の方が高かった」

 省人化によって人件費の見直しが可能となり、初期投資以上の効果が得られた事例もあります。特に人材確保が難しい地方工場では、採用や研修コストの削減につながる自動化設備が高く評価されています。「人に依存しない仕組みづくり」が求められる中、粉体供給装置はその第一歩として有効だと感じる現場の声もあります。

まとめ|重作業からの脱却が“次の一手”に

 粉体原料の投入は、食品工場において最も負担の大きい工程のひとつです。単に「重たいから危ない」というだけではなく、人材確保や品質維持、衛生管理など、さまざまな現場課題に直結している領域です。

 今回ご紹介した粉体供給装置は、そのような課題を一括で解決できる手段として注目されています。導入によって得られるメリットは、省人化・安全性の向上・品質の安定・生産性アップ・異物混入リスクの低減など多岐にわたり、将来の工場運営における大きなアドバンテージになります。

 もちろん、現場ごとに扱う原料の種類やレイアウトが異なるため、導入にはカスタマイズ対応や慎重な検討が必要です。しかし、それを乗り越えるだけの価値があるのが粉体供給装置です。
 今後も労働力不足が続くことが予測される中、重作業を自動化することは「選択」ではなく「必須」の取り組みになるでしょう。

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