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大阪万博100プロジェクトに掲載頂きました!メディア
プロジェクトの概要
「FOOD TOWN(フードタウン)」は、食品工場の自動化推進を目的に、機械メーカーと食品工場(ユーザー)が、オンライン上で簡単にマッチングできるサービスです。食品工場(ユーザー)には専門のコーディネーターがつくので安心して、改善に向けた相談から、実際に設備を導入するまでを進めることが出来ます。
現場の課題解決ソリューションとして、工場の自動化を推進し、食品業界の人手不足や働く人のモチベーションアップ、生産性向上に貢献します。
「食品工場を働きたい職場No.1にする」ためには、工場の自動化がマスト
今回は、Robots Town株式会社の代表取締役の白坂 紳滋氏にお話を伺いました。
ーー御社事業や起業のきっかけについて、詳しく教えてください。
白坂氏 弊社は「日本の食品工場を変革する」をビジョンに掲げ、食品工場自動化ソリューション事業、メーカー・商社へのコンサルティング事業、教育事業などを行なっている会社です。
これら事業の根幹にあるのは「食品工場を働きたい職場No.1にしたい」という想いです。そのためには、工場を自動化することが最優先事項であると私たちは考えています。単純作業は機械やロボットが行い、人は人にしかできない作業をする。その人にしかできない仕事に集中できれば、働くモチベーションに繋がり、離職率低下、生産性向上にも貢献できると考えています。またそれが、食品業界のアップデートに繋がると信じています。
私自身も過去に、大手食品メーカーでリーダー職を務めた経験があるのですが、現場は常に人手不足でした。求人を募集しても働き手がこない、採用しても単純作業が多いので人がなかなか定着しない、などといった問題が山積していました。
同時に、生産技術管理や新工場の立ち上げも行いました。そしてその経験から、食品工場が自動化を検討するために、実に様々な課題があることに気づきました。
人手不足を解決するために「食品工場の自動化」は、もはや避けては通れない。経営者も現場もそれを望んでいるのに、業界全体が遅々として自動化が進まない。こうした業界に蔓延するマイナスサイクルを変え、食品工場で働きたいと思う人を増やしたいという想いから、2021年4月に起業しました。
そして現在は、年間100社以上の食品工場を回り、自動化に向けた改善提案や設備導入支援、教育を行なっています。
24時間365日稼働している食品工場では、自動化を検討する時間がない
ーー食品業界で自動化が進まない理由は何ですか。
白坂氏 一番大きな理由は、現場の担当者が自動化を検討している時間がない、ということです。食品工場は、基本的に24時間・365日稼働している所が多いです。また製品切り替えも頻繁に発生する事から、現場の担当者は生産対応に追われていて、自動化のための情報収集の時間すら取れないという状況です。
また、自社に最適な自動化設備のイメージがしづらい、という理由も挙げられます。
食品製造工程では、製品が「不定形・柔軟物」であることに加え、「衛生管理」を徹底する必要があります。それらに対応する「多種多様な生産設備」が存在するのですが、自社の生産工程にどのような自動化設備が必要なのか、経営者がイメージしづらいという課題があります。
加えて、コロナ禍で機械メーカーの訪問が難しくなり、ますます有益な情報が入ってきにくい閉鎖的な空間になっています。
従来は展示会などで情報収集をすることが多いのですが、エリアもカテゴリも多岐に渡りますし、時間がない中で何件も回れません。また、担当者に話を聞いて回っても、そこから持ち帰って比較検討し、メーカー選定して導入するまでの物理的時間を取るのも簡単ではありません。
このような背景を踏まえて、私が現場で働いていた時から、食品工場が課題に合った機械メーカーと直接・簡単に出会えるようなサービスがあれば、解決の糸口に繋がるのではないかと考えていました。
それが「FOOD TOWN(フードタウン)」構想のきっかけです。
食品工場と課題に沿った機械メーカーが出会える場「FOOD TOWN」
ーーFOOD TOWNについて教えてください。
「FOOD TOWN」は、機械メーカーとユーザー(食品工場)が、簡単にオンライン上でマッチングできるサービスです。(※2022年6月グランドオープン予定)
FOOD TOWN 1分解説動画
本サービスのコンセプトは、「現場の課題解決ソリューション」です。
食品工場の視点で見たときに、単に機械メーカーの商品を閲覧して比較検討できるだけではなく、「食品工場の課題に沿った、解決方法を提案する」というサービス形態になっています。
具体的には、登録していただいたユーザー(食品工場)に、専門のコーディネーターがつき、自動化に向けた提案・サポートを行うという仕組みです。
サイト上に公開されているヒアリングシートに、課題を入力していただくと、FOOD TOWNがメーカーを選定し、技術課題検証をし、見積もり・構想図の作成を行い、予算化を行います。出来上がった資料は、稟議書としても使えます。
この課題整理の内容を機械メーカーと事前共有してから打ち合わせを行うことで、商談が双方にとって有益にものになり、結果、自動化がスムーズに実現できます。
また、機械メーカーとの直接取引により設備・導入コストを抑えることができます。
この他、登録属性を「工場長・設備・製造・品質管理・物流・その他」にカテゴライズし、その属性に応じた製品・サービスにダイレクトにアクセスできるように設計しています。
今後は、他社の導入事例、製品の導入ポイント、トラブル事例など、様々なコンテンツを拡充していきます。これにより、自社の新しい課題発見や、課題解決能力の向上に繋がるのではないかと思います。
ーー機械メーカーは、FOOD TOWNを活用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
白坂氏 一番は、自社商品の販路拡大、受注率向上につながることです。
製品への興味関心が高いユーザー(食品工場)から問い合わせが入るため、確度の高い商談が出来、結果受注に繋がりやすいというメリットがあります。
また、FOOD TOWNが食品工場の課題を整理した上で、機械メーカーへ繋ぐので、より有益な商談が実現できます。加えて、余分や時間を要さないため、本来の装置製造業務にも集中できます。
他には、FOOD TOWNに寄せられた食品工場からの相談・引き合いに対して、経験豊富なアドバイザーの選定により、その分野の機械メーカーを紹介する「案件マッチングサービス」や、メーカー同士の横の繋がりを強化する共同開発や技術提携、交流イベントなども開催予定です。
デメリットは、全国のお客様を相手にしていますので、対応キャパシティーを超える可能性があるということです。
そうなると、嬉しい悲鳴だと思いますが(笑)。
蓄積されたデータや登録者を活用し、次のビジネスにも展開したい
ーー FOOD TOWNは、今後どのように成長していくのでしょうか。
白坂氏 現在、機械メーカー100社以上に登録いただいています。
企業様に認知いただく中で、「こんなサービスを待っていた。」「とても期待している。」といったお声をいただいています。コロナ禍で工場訪問が難しくなっている今、どうしても「待ち」のスタンスになっているのを、踏み込んだ営業ができるとして、可能性を感じていただいています。
2022年6月にはユーザ(食品工場)登録も開始します。
展示会出展や今まで培ってきたネットワーク活用はもちろん、業界団体などの連携を通じて、スピーディにユーザへの認知・登録を促していきたいと考えています。
2023年にはユーザー(食品工場)登録1万人、機械メーカー登録300社が目標です。
溜まった課題・解決データを元に、次のビジネス展開も考えています。
これだけ会員数が集まり、様々な案件パターンの情報が溜まれば、専任アドバイザーが行なっていた人的業務を、AIが代替するという未来が見えてきます。
ユーザー(食品工場)が課題を入力すると、AIが過去の事例パターンから自動解析して、瞬時に最適な提案をしてくれる。そんなシステムを実装できれば、食品工場の自動化は更に進むと思います。
また、溜まったデータやニーズから、メーカーと新商品開発を行うこともあるかもしれません。
教育面でも、構想があります。
登録者を対象に、食品業界に特化したスキルを学べる「食品自動化検定士(仮)」という資格の構築を考えています。完全オンラインで受講でき、食品業界の基礎や自動化の知識が身に付く内容です。
個人での取得はもちろん、自動化を進めたい企業が従業員に取得を促すような資格にしていきたいと考えています。
このように「FOOD TOWN」を軸に、ソリューション、教育、マーケティングといった方面から食品業界の様々な課題を解決し、弊社ビジョンである「日本の食品工場を変革する」を実現していきたいです。
こうした先には、もしかすると「食品自動化・万博」といった構想も見えてくるかもしれませんね(笑)。
ーー さいごにメッセージをお願いします。
白坂氏 「自動化」が実現すれば、ハッピーになる人が増え、食品業界は必ずもっと良くなります。そのために、今後も大いに邁進していきたいと思います。
もし、少しでも興味のある企業様・団体様がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせください。
本日はありがとうございました。
FOOD TOWN
Robots Town株式会社
〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田2丁目5番13号桜橋第一ビル304号
TEL: 06-7878-5489
https://robots-town.com/company/
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