THK株式会社

住所東京都港区芝浦2丁目12番10号

公式サイト

ボールリテーナ入りLMガイド

特長
ボールリテーナ入りLMガイドは、ボールがボールリテーナにより保持され循環する構造になっています。このため、ボール同士の相互摩擦がなくなり、ボールは均一に整列され運動します。さらに、ボール循環部とボールリテーナとの空間部(グリースポケット)に溜ったグリースがボールの回転によりボールとボールリテーナの接触面に巻き込まれ、ボール表面に油膜を常に形成させます。このため、油膜切れが起こりにくくなります。

ボールリテーナー効果
・長寿命・長期メンテナンスフリー
ボールリテーナによりボール同士の相互摩擦がなく、グリースの保持力も向上するため、長寿命・長期メンテナンスフリーが実現します。

・低騒音・好音質
LMブロック内のボール循環部を樹脂化しているので、ボールとLMブロックとの金属音がなくなります。またボールリテーナ採用によりボール同士の衝突による金属音がなくなるので、高速時においても静音を維持することができます。

・高速性
ボールリテーナにより、ボール同士の相互摩擦がなくなるので発熱が低く、優れた高速性を発揮します。

・滑らかな動作
ボールリテーナによりボールが均一に整列され、ボールがLMブロックに進入する際に発生するボールの蛇行がなくなります。そのため、あらゆる取付姿勢でも滑らかで安定した動作が得られ、転がり抵抗の変動が小さくなり、高精度が得られます。

・低発塵性
ボール同士の相互摩擦はもとより、貫通穴の樹脂化により金属接触をなくしました。また、グリースの保持力も高く飛散の少ないボールリテーナ入りLMガイドは優れた低発塵性を発揮します。

総ボールタイプLMガイド

特長
ミニチュアから工作機械用の大型タイプ、直線案内から曲線案内まで様々な用途に適したタイプをシリーズ化してあります。

・構造
薄形・コンパクト、4方向等荷重形、幅広タイプ、円弧・曲線タイプなど豊富なラインナップ
理想的な4列サーキュラーアーク溝2点接触構造
DF構造を採用した優れた誤差吸収能力
取付面の誤差を吸収する精度平均化効果
許容荷重が大きく高剛性
低い摩擦係数
優れた平面走行精度
優れた高速性能

・主な用途
平面研削盤
放電加工機
高速搬送装置
NC旋盤
射出成形機
木工機
半導体製造装置
検査装置
食品機械
医療機器

特殊環境用LMガイド

特長
高温や高耐食など特殊な環境下で使用するための、使用環境に適したLMガイドをシリーズ化してあります。

高温用LMガイド
・ステンレス鋼製のエンドプレート、高温用ゴム材採用のエンドシールにより最高使用温度150℃を実現しました。
・寸法安定化処理を施しているため、加熱冷却後の寸法安定性に優れています(高温での熱膨張はあります)。
・LMブロック、LMレール、ボールともに耐食性に優れるステンレス鋼を使用しているため、クリーンルームでの使用に最適です。
・常温から高温まで温度が変化してもグリースによる転がり抵抗の変動が少ない高温用グリースを採用しました。

中低真空用LMガイド
・大気圧~真空(10-3[pa])の幅広い環境で使用可能です。
・ベーキング温度、最高200℃ ※ まで対応可能です。
※ベーキング温度が100℃を超える場合は、基本定格荷重に温度係数を乗じてください。
・中低真空専用ラビリンスエンドシールは、グリース保持性を向上させることで長期真空中の使用が可能です。
・中低真空用グリースの採用により、安定した転がり抵抗を実現します。

高耐食LMガイド
・LMレールは耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼SUS304材、LMブロックおよびボールにはマルテンサイト系ステンレス鋼の中で最も耐食性に優れるSUS431材を採用することで、従来のステンレス鋼(SUS440C材)に比べ耐食性を大幅に向上させることができます。

ボールリテーナ入り精密ボールねじ

特長
ボールリテーナ入りボールねじは、ボールリテーナの採用により、ボール同士の衝突や相互摩擦がなくなり、グリースの保持力も向上しました。このため、低騒音でトルク変動が小さく、長期メンテナンスフリーが実現しました。
また、理想的なボール循環構造、循環部の強度向上およびボールリテーナの採用により、高速性に優れています。

〇低騒音・好音質
ボールリテーナによりボール同士の衝突音がなくなりました。さらに、ボールは接線方向にすくい上げられるため、ボールの循環による衝突音が解消されました。

〇長期メンテナンスフリー
ボール同士の相互摩擦がなく、またグリースポケットによりグリースが保持されるため、長期メンテナンスフリー(長期間給脂不要)を実現します。

〇滑らかな動作
ボールリテーナによりボール同士の相互摩擦がなくなり、トルクの変動が小さくなったため、滑らかな回転運動が得られます。

軸端末未加工品精密ボールねじ

特長
軸端末未加工品は、精密ボールねじのねじ軸を規格化し、定尺長さにして量産しているシリーズです。ねじ軸端末は追加工を容易に行うことができます。
またナット形式はシングルナットBNF形、オフセット予圧ナットBIF形、ミニチュアボールねじMDK形およびMBF形とありますので、使用目的に応じてお選びください。

〇防塵
ナットには、下記の形番にラビリンスシールが取付けてあります。

BNF/BIF全形番
MDK0802/1002/1202/1402/1404/1405形
ボールねじにごみや異物の流入が考えられる場合は必ず防塵装置(ジャバラ等)を用いてねじ軸を完全にカバーする必要があります。

〇潤滑
ナットには、納入時リチウム石けん基グリースが封入されています。
(MDK形、MBF形は防錆油のみ塗布してあります。)

〇ねじ軸端末の追加工
ねじ軸は、有効ねじ部だけ高周波焼入れ(BNF/BIF全形番/MDK1405形)、あるいは浸炭焼入れ(MBF全形番/MDK0401~1404形)で表面硬化させてありますので、ねじ軸端末の追加工を旋削、フライス加工で容易に行うことができます。
また、ねじ軸の両端にはセンタ穴が設けてありますので円筒研削も可能です。

有効ねじ部の表面硬さ :58~64 HRC
ねじ軸端部硬さ
BNF/BIF全形番/MDK1405形 :22~27 HRC
MBF全形番/MDK0401~1404形 :35 HRC以下
なお、THKではボールねじの見積りや製作を迅速に行えるようにねじ軸の軸端形状を標準化しています。
軸端形状については、標準サポートユニットをそのまま使用できるH、K、J形がありますのでボールねじ周辺機器 サポートユニットをご参照ください。

軸端末完成品精密ボールねじ BNK

特長
軸端末完成品は、ねじ軸、ボールねじナットを省スペースに標準化したボールねじユニットです。ねじ軸はねじ軸端末をサポートユニットに合わせて標準化しており、取付形状はBNK0401,0501,0601形では固定―自由それ以外は固定―支持とし、モータとは直結構造になるようにしています。
ねじ軸、ボールねじナット形状はコンパクトな設計になっており、サポートユニット、ナットブラケットを合わせて使用していただければ、そのままの状態で組立てが可能なので簡単に高精度の送り機構が得られます。

〇防塵と潤滑
・ボールねじナットには適量のグリースが封入されています。また、BNK0802形以上のボールねじナットには、ラビリンスシール(BNK1510形、BNK1520形、BNK1616形、BNK2020形、BNK2520形はエンドキャップが兼用)が内蔵されています。
なお、異物の流入が考えられる場合は、必ず防塵装置(ジャバラなど)を用いてねじ軸を完全にカバーする必要があります。

LMガイドアクチュエータSKR

特長
LMガイドアクチュエータSKR、KR形は、高剛性なU字形断面形状のアウタレールと、両側面にLMガイド部、中央にボールねじ部を一体構造としたインナブロックにより、最小のスペースで、高剛性、高精度なアクチュエータ機能をもっています。
また、ハウジングA/Bがサポートユニット、インナブロックがテーブルの役目も兼ねているので設計および組立ての工数を大幅に削減することが可能となり、トータルコストの低減に寄与します。SKR形はLMガイド部、ボールねじ部にボールリテーナを採用することにより、従来のKR形と比べて高速性・低騒音・長期メンテナンスフリー等を実現します。(SKR20、26形はLMガイド部のみにボールリテーナを採用し、ボールねじ部には潤滑装置QZが装着されています)

〇4方向等荷重
インナブロックに作用する4方向(ラジアル方向・逆ラジアル方向・横方向)の荷重に対して同一定格荷重となるように、各ボール列を接触角45°で配置されているので、あらゆる姿勢での使用が可能です。

〇高精度
直動案内部は、予圧を与えても軽く動く4列サーキュラーアーク溝2点接触構造のため、すきまがなく高剛性の案内が得られます。また、負荷の変動による摩擦抵抗の変化は最小に抑えられ、高精度送りを実現します。各種装置に精密級の位置決め性能を提供することで、高精度化・高品質化に大きく貢献しています。

〇高剛性
U字形断面形状のアウタレールの採用により、モーメントやねじりに対しての剛性が向上しました。

総ボールタイプ KR

特長
LMガイドアクチュエータKR形は、高剛性なU字形断面形状のアウタレールと、両側面にLMガイド部、中央にボールねじ部を一体構造としたインナブロックにより、最小のスペースで、高剛性、高精度なアクチュエータ機能をもっています。
また、ハウジングA/Bがサポートユニット、インナブロックがテーブルの役目も兼ねているので設計および組立ての工数を大幅に削減することが可能となり、トータルコストの低減に寄与します。

〇4方向等荷重
インナブロックに作用する4方向(ラジアル方向・逆ラジアル方向・横方向)の荷重に対して同一定格荷重となるように、各ボール列を接触角45°で配置されているので、あらゆる姿勢での使用が可能です。

〇高剛性
U字形断面形状のアウタレールの採用により、モーメントやねじりに対しての剛性が向上しました。

〇高精度
直線案内部は、予圧を与えても軽く動く4列サーキュラーアーク溝のため、すきまがなく高剛性の案内が得られます。また、負荷の変動による摩擦抵抗の変化は最小に抑えられ、高精度送りを実現します。各種装置に精密級の位置決め性能を提供することで、高精度化・高品質化に大きく貢献しています。

〇省スペース
両側面にLMガイド部、中央にボールねじ部を一体構造としたインナブロックにより、最小のスペースで高剛性、高精度のアクチュエータ機能をもたせました。

〇シール
KR形は、防塵のため標準でエンドシール・サイドシールが取付けられています。

クロスローラーリング

特長
クロスローラーリングは、90°のV溝形状の転動面に円筒ころがスペーサリテーナを介して交互に直交配列されているため、1個の軸受でラジアル荷重、アキシアル荷重およびモーメント荷重などのあらゆる方向の荷重を負荷することができます。
内外輪の寸法は、最小限にコンパクト化しながらも高い剛性が得られるため、工業用ロボットの関節部や旋回部、マシニングセンタの旋回テーブル、マニピュレータ回転部、精密ロータリーテーブル、医療機器、計測器、IC製造装置などの用途に最適です。

〇優れた回転精度
直交配列したローラー間にスペーサリテーナを介して、ローラーのスキュー(たおれ)防止やローラー同士の相互摩擦による回転トルクの増加を防止しています。また、従来の鉄板リテーナを使用しているタイプに比べローラーの片当り現象やロック現象が生じず、予圧を与えた状態でも安定した回転トルクが得られます。
さらに、内輪または外輪が2分割構造のため、予圧を調整することができるので高精度な回転運動が得られます。

〇取扱いが容易
2分割されている外輪または内輪はローラーとスペーサリテーナを組込んだ後、分離しないように固定されているので、組付時の取扱いが容易です。

〇スキュー防止
スペーサリテーナにより、ローラー同士の相互摩擦がなく、ローラーのスキュー(たおれ)も防止されるため、安定した回転トルクが得られます。

〇剛性大幅アップ(3倍~4倍)
ローラーが直交配列されているので薄形アンギュラ玉軸受複列使用に比べて、1個の軸受で各方向の荷重を負荷し、剛性は3倍~4倍以上に向上します。

〇大きな負荷容量
①従来の鉄板保持器に比べ、スペーサリテーナはローラーの有効接触長さを長くとれるため、負荷容量が大幅に向上します。
また、スペーサリテーナはローラーのほぼ全長を保持案内していますが、従来の保持器付きはローラー案内部が中央1点のみなので、ころの倒れを正確に防止できません。
②従来品は下図のように外輪側と内輪側の負荷域がローラー長さ中央に対して非対称になるので、負荷が大きくなるほどモーメントが大きくなり、端面接触がおこります。また摩擦抵抗によってスムーズな回転ができなくなり、摩耗も早めます。

複列アンギュラリング

特長
転動面を複列化し小径ローラーを採用することで、従来のクロスローラーリングRU形に比べて、ローラー数は約5倍(RW228の場合)。コンパクト性を維持しつつ、剛性、精度が向上するとともに、トルクの低減も実現。また、一体構造の内・外輪には取付穴が設けられており、装置への直接固定が可能です。

〇高剛性
【ローラー数増加により、高い剛性を実現】
RW形は転動面の複列化と小径ローラーの採用により、ローラー数を増加させました。そのため、弊社同内径・外径の従来クロスローラーリングよりも高剛性を実現しました。

〇高精度
【2µmのよろめき精度により、高い回転精度に対応できます】
RW形は加工位置や測定位置などの実際の作業位置での振れ精度(よろめき精度)の規定が可能です。

〇組付けしやすい構造
【内外輪に取付け穴を設け、設計工数・部品点数を削減】
RW形は内外輪に取付け穴を設け、製品を取付けるために必要な周辺部品を削減し、軸やハウジングへの直接固定を可能にしました。

〇ラインナップ
呼び形番 内径 外径
RW228  160  295
RW297   210   380
RW445  350 540

リテーナ入り高トルク形ボールスプライン

特長
THKの技術とノウハウを結集したリテーナ技術を、ボールスプラインへ展開しました。
ボールリテーナの採用により、整列循環運動を保持し高速対応を可能としました。
ボール同士の衝突や相互摩擦をなくし、低騒音、好音質、低発塵を実現。グリース保持力の向上により、長期にわたるメンテナンスフリーも実現しています。
高トルク形の構造を採用することでナットのねじり剛性が確保されています。また、スプライン軸の形状を円形に近似させることで、軸剛性も向上しています。

〇高速対応
ボールリテーナの採用により整列循環運動を保持し、高速対応を可能としたため、装置の高タクト化が可能となります。

〇スプライン軸の剛性改善
スプライン軸の形状を円形に近づけることで、従来の高トルク形のスプライン軸に対して、ねじれ剛性・曲げ剛性が大幅に向上しています。

〇低騒音、好音質、低発塵
ボールリテーナの採用により、ボール同士の衝突や相互摩擦をなくし、低騒音、好音質、低発塵を実現しています。

〇長期メンテナンスフリー
ボールリテーナの採用によるグリース保持能力の大幅な向上により、長期メンテナンスフリーを実現しています。

〇滑らかな動作(小さい転がり変動)
ボールリテーナと新循環方式の採用により、小さい転がり変動で安定したスムーズな動きを実現しています。

〇スプライン軸の種類
精密中実スプライン軸(標準タイプ)
冷間引抜きで成形されたスプライン軸の転動面を精密研削により高精度に加工し、スプラインナットを組合わせます。

特殊スプライン軸
スプライン軸端あるいは中間の径を太くする場合は、スプライン部を特殊加工で製作します。

中空スプライン軸(Kタイプ)
配管・配線・エア抜きあるいは重量軽減等の必要がある場合に、引抜き中空スプライン軸が用意されています。

〇ハウジング内径公差
スプラインナットとハウジングのはめあいは、一般的には中間ばめとします。ボールスプラインの精度をさほど必要としない場合は、すきまばめとします。

総ボールタイプ高トルク形ボールスプライン

特長
高トルク形ボールスプラインは、スプライン軸の外周に120°等配された3条の転動突起部をそれぞれ左右から挟み込むように6条の負荷ボール列が配置されています。
転動面は、ボール径に近似したR溝形状に精密研削加工されており、スプライン軸またはスプラインナットからトルクが負荷すると、6条の負荷ボール列のうちでトルク負荷方向にある3条列が均等に負荷し、回転中心が自動的に決まります。逆転した場合は、逆方向にある3条列が負荷します。
ボール列はスプラインナットの内径に組込まれたリテーナにより整列循環運動するように保持されているため、スプライン軸を抜いてもボールが脱落することはありません。

〇アンギュララッシ“ゼロ”
高トルク形ボールスプラインは1個のスプラインナットで予圧を与えてアンギュララッシをゼロにし、剛性を上げることができます。
従来のサーキュラーアーク溝やゴシックアーチ溝を持つボールスプラインのように、予圧をかけるために2個のスプラインナットをねじって使用する必要はなく、コンパクトな設計を容易にします。

〇高剛性と正確な位置決め
接触角が大きく、しかも1個のスプラインナットで予圧を与えることができるため、初期変位は少なく、高い剛性と正確な位置決め精度が得られます。

〇高速運動・高速回転が可能
小さい摩擦力と、優れた潤滑剤保持構造および剛性のあるリテーナの採用により、高速直線運動にもグリース潤滑で長時間の使用が可能です。また負荷ボールと無負荷ボールの半径方向距離がほぼ等しいため、高速回転時にもボールに作用する遠心力の影響は小さく、スムーズな直線運動が得られます。

〇コンパクトな設計
従来のボールスプラインのように無負荷ボールを外周側に循環させていないため、スプラインナットの外径は小さく、スペースを取らないコンパクトな設計ができます。

〇ボール保持タイプ
リテーナによりスプライン軸からスプラインナットを抜いてもボールが脱落しません。

〇重荷重用リニアブッシュとして使用可能
ボール転動面は、ボールの半径とほぼ等しいR溝形状に成形されているため、ボールの接触面積は大きく、ラジアル荷重負荷に対しても大きな負荷性能を持っています。

〇2軸平行使用を1軸使用に変更
1軸でトルク方向とラジアル方向の荷重が負荷できるため、今まで2軸を平行に使用していた箇所を1軸にすることができ、取付けが簡単でスペースをとらない設計が可能です。


用途
工業用ロボットの支柱およびアーム、オートローダ、トランスファマシン、自動搬送装置、タイヤ成形機、スポット溶接機スピンドル、高速自動塗装ガイド軸、リベッティングマシン、捲線機、放電加工機ワークヘッド、研削盤スピンドル駆動軸、各種変速装置、精密インデックス軸などに使用されている信頼性の高い直動システムです。

〇スプライン軸の種類
精密中実スプライン軸(標準タイプ)
冷間引抜きで成形されたスプライン軸の転動面を精密研削により高精度に加工し、スプラインナットを組合わせます。

特殊スプライン軸
スプライン軸端あるいは中間の径を太くする場合は、スプライン部を特殊加工で製作します。

中空スプライン軸(Kタイプ)
配管・配線・エア抜きあるいは重量軽減等の必要がある場合に、引抜き中空スプライン軸が用意されています。

〇ハウジング内径公差
スプラインナットとハウジングのはめあいは、一般的には中間ばめとします。ボールスプラインの精度をさほど必要としない場合は、すきまばめとします。

総ボールタイプ中トルク形ボールスプライン

特長
中トルク形ボールスプラインは、スプライン軸の外周2~3箇所の突起部をそれぞれ左右から挟み込み、無理なく予圧が付与できるように4~6条の負荷ボール列が配置されています。
ボール列は、内部に組込まれた特殊合成樹脂のリテーナにより、整列循環運動するように保持されているので、スプライン軸を抜いてもボールが脱落することはありません。

〇大きな負荷容量
ボール転動面はボール曲率にほぼ等しいサーキュラーアーク溝に成形され、しかもアンギュラコンタクト構造のため、ラジアル方向とトルク方向に大きな負荷容量を持っています。

〇アンギュララッシ“ゼロ”
向い合う2条のボール列は、互いに接触角20°でスプライン軸突起部を挟み込み、予圧を付与したアンギュラコンタクト構造の採用により、回転方向のアンギュララッシをゼロにし、剛性を上げることができます。

〇高剛性
接触角が大きく適正な予圧を与えることにより、高いトルク剛性・モーメント剛性が得られます。

〇ボール保持タイプ
リテーナによりスプライン軸からスプラインナットを抜いてもボールは脱落しません。(LT4,5形は除きます)

〇スプライン軸の種類
精密中実スプライン軸(標準タイプ)
スプライン軸の転動面を精密研削によって高精度に加工し、スプラインナットを組合わせます。

特殊スプライン軸
スプライン軸端、あるいは中間の径を太くする場合に、スプライン部を特殊加工で製作します。

中空スプライン軸(Kタイプ)
配管・配線・エア抜き、あるいは重量軽減等が必要な場合に、引抜き中空スプライン軸を用意しています。

中空スプライン軸(Nタイプ)
配管・配線・エア抜き、あるいは重量軽減等が必要な場合に、引抜き中空スプライン軸を用意しています。

〇ハウジング内径公差
スプラインナットとハウジングのはめあいは、一般的には中間ばめとします。ボールスプラインの精度をさほど必要としない場合は、すきまばめとします。

スプラインナット

特長
スプラインナットDPM形/DP形は、精度の高いスプライン軸を中子として特殊合金をダイカスト成形した低価格な軸受です。従来の機械加工品と異なり、すべり面には鋳造時に形成されるチル層がそのまま残留しているので耐摩耗性に優れています。
組合わせるスプライン軸は転造成形によって表面が加工硬化し、しかも表面は鏡面仕上げされているので、なめらかな摺動が得られます。
特殊設計のスプライン歯形は接触面積が大きく、しかもトルクが負荷すると自動的に芯が決まる同芯性があるため、トルク伝達に安定した性能を発揮します。

〇専用転造軸の特長
スプラインナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。

【耐摩耗性の向上】
冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。ナットの組合わせによる動きも極め てスムーズです。

【機械的特性の向上】
転造された軸の歯面の内部組織は、ファイバーフローが歯形の輪郭に沿って生じ、歯元部の組織が極めて密となり疲れ強さが増加しています。

【軸端支持部の追加工】
転造された軸のため、軸端の支持軸受部などの追加工は、旋削・フライス加工で容易に行うことができます。

スライドパック

特長
スライドパックFBW-XR 形は、ボールケースを精密プレス成形して、ボールを組込んだスライダが無限直線運動する直動システムです。スライドレールと組合わせて使用することで軽量・コンパクトで軽快な直線運動が得られます。
複写機、工具キャビネット、各種電子装置のキャビネット、自動販売機、工作機械のスライドカバー、金銭登録機、カーテンウォールなどの軽負荷のスライド部に最適です。

〇専用転造軸の特長
スプラインナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。

【耐摩耗性の向上】
冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。ナットの組合わせによる動きも極め てスムーズです。

〇高耐食性
レール、取付けプレート、ストッパなどの部品に、オーステナイト系ステンレス材を採用し、高耐食性を実現しました。

〇低騒音
FBW2560XR, FBW3590XR, 50110XRは、スライダ部を新設計することにより、従来品と比べ5dBA低騒音化を実現しました。
(FBW3590XR, 速度60m/min時)

スライドレール

特長
スライドレールは鋼板をロールフォーミングで精密成形した低価格な有限タイプの直線案内です。
薄形コンパクトで、取付けが簡単なので様々な用途の直線案内に適しています。スライドレールは、複写機、計測機、通信機、医療機器、自動販売機、各種事務機器等のスライド部に幅広く利用できます。
スライドレールFBL形は、鋼板をロールフォーミングで精密成形したインナレールとアウタレールとの間に2条のボール列を配列しています。ボールは精密プレスによって成形されたリテーナにより、常に等間隔に配置されているため、ボール同士の相互摩擦がないスムーズなスライド機構です。

〇取付けが容易なユニットタイプ
取り付ける相手の取付面にそのまま取付けられます。インナレールを抜いても、ボールはリテーナで保持されているため脱落しません。

〇薄形コンパクト
スライドレールFBL形の断面形状は薄形に設計されているため、取付時のサイドスペースは少なく、省スぺースが要求される箇所に適しています。

〇高耐食性
スライドレールFBL形は亜鉛めっき処理、E形、D形には白色アルマイト処理が施されているため耐食性に優れています。

スクリューナット

特長
スクリューナットDCM形/DC形は、30度台形ねじの規格に準じて製作されています。ナットは特殊合金(高強度亜鉛合金参照)を使用し、精密なおねじを中子としてダイカスト成形されています。そのため機械加工品と異なり、精度のばらつきが少なく、高精度で耐摩耗性に優れた軸受です。
組合わせるスクリュー軸は転造成形により標準化されています。
そのほか、用途に合わせて切削スクリュー軸も製作しますのでTHKにお問い合わせください。

専用転造軸の特長
スクリューナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。

〇耐摩耗性の向上
冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。スクリューナットの組合わせによる動きも極めてスムーズです。

〇機械的特性の向上
転造された軸の歯面の内部組織は、ファイバーフローが歯形の輪郭に沿って生じ、歯元部の組織が極めて密となり疲れ強さが増加しています。

〇軸端支持部の追加工
転造された軸のため、軸端の支持軸受部などの追加工は、旋削・フライス加工で容易に行うことができます。

チェンジナット

特長
チェンジナットDCMA形/DCMB形は、機械加工で容易に得られないリード角45°のチェンジナットです。直線運動を回転運動に、回転運動を直線運動に高い効率で転換することができ、リードが大きいため低速回転で早送り機構をつくるのに最適です。チェンジナットに組合わせる多条スクリュー軸は冷間転造によって成形されています。歯形の表面硬度は250HV以上に加工硬化し、しかも鏡面仕上げとなっているので、チェンジナットとの組合わせによる動きが極めてスムーズで耐摩耗性に優れています。なおDCMA40形、DCMB40形以上は切削スクリュー軸に組合わされます。
ミニチュアチェンジナットは含油プラスチックにより成形したもので、耐摩耗性があり、特に無給油での潤滑性能が優れています。しかも、その性能を長時間保持できるためメンテナンスフリー化が可能です。

専用転造軸の特長
チェンジナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。

〇耐摩耗性の向上
冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。チェンジナットの組合わせによる動きも極めてスムーズです。

〇機械的特性の向上
転造された軸の歯面の内部組織は、ファイバーフローが歯形の輪郭に沿って生じ、歯元部の組織が極めて密となり疲れ強さが増加しています。

〇軸端支持部の追加工
転造された軸のため、軸端の支持軸受部などの追加工は、旋削・フライス加工で容易に行うことができます。

カムフォロア

特長
カムフォロアは、内部にニードルローラーが組込まれ、カム機構や直線運動のガイドローラーとして用いられる、コンパクトで剛性の高いシャフト付きベアリングです。
外輪は直接相手面と接触しながら回転運動するので、厚肉にして衝撃荷重にも耐えられるよう設計されています。
また、外輪内部には精密ケージ付きニードルローラーが組込まれているのでスキューを防止し、優れた回転性能が得られ、高速回転にも十分耐えることができます。
外輪外径は球面と円筒があり、球面外輪は、取付時の軸心の狂いを無理なく吸収し、偏荷重の緩和に役立ちます。
自動機、専用機のカム機構部をはじめ、各種搬送装置、コンベア、製本機械、マシニングセンタの工具交換装置、パレットチェンジャ、自動塗装機、自動倉庫のすべり出しフォークなどに広く使用されています。

〇グリースニップル付きカムフォロア
従来品は治具を製作して埋め栓やグリースニップルを装着する必要がありましたが、グリースニップル付きカムフォロアCF-AB形はグリースニップルが両側に取り付いているため、箱から出してすぐに使用できます。
また六角レンチを利用して、スタッドの頭部側、ねじ部側のどちら側からでも固定することができ、両方向から給脂も可能です。取付けスペースを気にせずに取付け及びメンテナンスが可能のため、作業効率が向上します。

〇スラストボール入りカムフォロア
過酷な高速カム機構などでは、わずかな取付誤差がカムフォロアのスラスト部における異常摩耗の原因となることがあります。このような場合にスラストボール入りカムフォロアCFN形を使用すると耐久性において大きな効果があります。
CFN5~12形が標準在庫品ですが、標準以外のサイズをご要望のときはTHKにお問い合わせください。
なお、CFN形はわずかな取付誤差に起因するスラスト荷重のみ受けられますが、できるだけスラスト分力が発生しないよう設計および組付けにご注意願います。

ローラーフォロア

特長
ローラーフォロアは、内部にニードルベアリングが組込まれ、カム板や直線運動のガイドローラーとして用いられるコンパクトで剛性の高いベアリングです。
外輪は直接相手面と接触しながら回転運動するので厚肉にし、衝撃荷重にも耐えられるよう設計されています。
また、外輪内部には精密ケージ付きニードルローラーが組込まれているので、スキューを防止し、優れた回転性能が得られ、高速回転にも十分耐えることができます。
ローラーフォロアには、内外輪が分離できる分離形と分離できない非分離形があります。
外輪外径は球面と円筒があり、球面外輪は、取付時の軸心の狂いを無理なく吸収し、偏荷重の緩和に役立ちます。
自動機、専用機のカム機構部をはじめ、各種搬送装置、コンベア、製本機械、マシニングセンタの工具交換装置、パレットチェンジャ、自動塗装機、自動倉庫のすべり出しフォークなどに広く利用されています。