FOODTOWNアドバイザー防虫関連装置を徹底解説!

防虫関連装置とは?

防虫関連装置とは、食品工場の製造現場で異物混入対策の一環として行われる防虫・防鼠活動で使用する機器、装置関連のことをいいます。
防虫関連装置として工場建屋内への虫の侵入を防止する用途、侵入してしまった虫を捕獲、繁殖要因を排除する用途の大きく2種類に大別されます。出荷した製品から虫の異物混入クレームが発生すると企業イメージや信用の失墜、企業の存続自体も危ぶまれる事態に陥るリスクがあります。屋外の外気温が高くなり、特に虫の発生、侵入リスクの高い4月~10月頃に特に対策が必要となります。
防虫に関する装置の種類、使用用途や導入時の確認ポイントを解説します。 

  • 防虫関連装置の種類、原理、使用用途について

    そもそも工場における虫害は内部発生型と外部侵入型に分かれます。
    また、内部発生型については乾燥環境性と湿潤環境性に分かれ、外部侵入型については飛行性と歩行性に分かれます。
    昆虫には「光」「臭気」「熱」の3つの誘因要因があり、それらを利用した機器が多く用いられます。

    ・防虫カーテン
    場建物内と屋外の出入り口、通じている箇所に設置します。より具体的な設置ポイントとしては衛生管理上のゾーニング(HACCPの清浄区域区分)の境目に設置することで、重点工程への虫の侵入を防ぐことができます。防虫カーテン設置個所により効果的な防虫活動に繋げることが重要です。
    ①汚染作業区域:出荷前室、資材保管室、製品倉庫、原材料入荷室、製品出荷室、通路、入退場室
    ②準清浄作業区域:下処理室、混合調合工程、品質検査室など
    ③清浄作業区域:充填工程、焼成工程、冷却工程、包装工程など 

    ・捕虫器
    捕虫器は建物や室内に入ってきてしまった虫を捕まえてくれます。また捕虫器のもう一つの役割は、虫の侵入・生息状況を監視(モニタリング)することです。捕虫器に虫が捕まるということは虫が侵入してきている、または工場内で発生しているということが分かります。発生状況を把握することができれば、対策ができます。
    捕虫器には一般的に捕虫灯と捕虫テープ(捕虫紙)がついています。
    捕虫灯は、捕虫ランプ、ブラックライトとも呼ばれ、特殊な紫外線で虫を引き寄せ、捕虫灯によって引き寄せられた虫をテープの表面に粘度のある糊が塗布された捕虫テープにより捕まえます。虫が集まる原理としては捕虫灯からは、虫が好む波長である365nm(ナノメートル)の紫外線がでています。この紫外線は人間の目には見えません。虫は、この紫外線に引き寄せられて捕虫器についている捕虫灯の周りに集まります。

    ・誘引灯
    虫の好む誘虫ランプでおびき寄せ、捕虫または電気で殺虫します。 誘引効果の高い光で虫を誘い、感電させたり捕獲することで、屋内外の各種施設に虫のいないクリーンな環境をつくります。また逆に虫の好む紫外線をカットし、虫の誘引性を低減するKとも出来ます。これは撃退ではなく、飛来を抑制するので生態系への影響も軽減することのできます。

    ・使用用途としては、製品出荷口や原材料の荷受け口、従業員の通用玄関など屋外と製造現場の経路上に設置し、虫の捕獲数をモニタリングすることで製造現場内(特に裸製品の製造工程)に侵入させないよう対策を講じるために使用します。

  • 防虫関連装置導入価格について

    防虫関連としての製品は様々な種類があります。
    安価なモノでは捕虫するための粘着性のある捕虫紙から、誘引灯を用いて捕虫数をカウントできる製品モニタリングシステムを用いて虫の侵入をリアルタイムで監視するシステムなどもあります。誘引灯を用いた捕虫器であれば、約2~10万円程度の本体価格となります。価格差の内容としてはカウンタ付仕様、高周波音を発する仕様などがあります。

    例:防虫カーテン
    ・200㎜幅で1m当たり約800~1400円
     目安計算方式:設置個所高さ × 設置個所幅 × ラップ率60% = 防虫カーテン使用量
     防虫カーテン使用量 × カーテンメートル単価 = 防虫カーテン価格概算です。
     防虫カーテン設置のためには各々の設置個所、仕様により足場組み費用、固定ベース側の補強工事費用などが
     追加でかかる場合がありますので、事前に確認することを推奨します。

  • 防虫関連装置選定ポイント、導入時の確認ポイント

    防虫対象としたい虫は何か
     虫の種類によって特性が異なり、対策も変わります。
     外部侵入虫か内部発生虫、走行性があるか、飛翔性があるか、繁殖サイクルは短期的かなどの虫が持っている特性により対応策を選択する必要があります。
     まずは捕虫するためのモノを設置してモニタリングを行うことが重要です。

    ・製造した製品に影響を及ぼすモノではないか
    虫を寄せ付けないようにするための忌避剤に、虫の嫌がる臭いを発する製品や防虫カーテンなどで殺虫成分を練り込んだ製品もあります。防虫の用途でも食品工場の製造現場内では臭いや殺虫成分を含んだ防虫対策品を採用することは避けるべきです。
    製品へのにおい移りや、殺虫剤などの薬剤は施錠管理対象になるなど品質規格での要求事項を満たしておく必要があるためです。

  • 防虫関連装置導入後のトラブル事例と事前対策ポイント

    トラブル事例
    製品の出荷口プラットフォーム(屋外)に誘引灯式捕虫器を設置したため、常時虫を寄せ付けた状態になってしまい、製品の出荷でシャッター開口中に虫が侵入してしまった。
    原因①
    誘引灯式捕虫器を設置する場所が不適切で、屋外の虫を寄せ付けてしまう状態であった。
    原因②
    製品の出荷口の仕様がシャッターのみで区切られている形で虫の侵入リスクが高いレイアウトになっていた。

    対策①
    誘引灯式捕虫器は屋内に設置し、用途として侵入してしまった虫を生産ラインに近づけないよう
    誘引して捕虫するという正しい使用方法を理解して設置する。
    対策②
    製品出荷口の場合、製品保管倉庫と出荷プラットフォームの中間に前室を設けて、万が一虫が侵入してしまった場合でも前室で捕虫できるようなレイアウトを敷いておく。製造室内を常に陽圧になるように管理しておく。

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