FOODTOWNアドバイザー金属検出装置を徹底解説!

金属検出装置とは?

金属検出器とは、製品(被検査物)に金属製の異物が混入していないかを検査する装置です。食品製造工場で製品の品質、安全性を保つためには、異物が混入していないことを確認すること、万が一混入した場合はいち早く発見することが大切です。

金属検出器は多くの食品製造現場で製品の品質保証機器として、異物混入製品の発見、流出防止を徹底するための施策の一つとなっています。
万が一、品質異常品が市場へ流出していることが発覚した場合該当製品の範囲特定、製造ラインの総点検といった社内業務だけでなく、製品回収による莫大な費用損害、企業の信用失墜に繋がるということになります。

品質保証の観点からも金属検出器は重要管理点(CCP:Critical Control Point)となり、金属検出器の異物検出原理やトラブル事例を参考に適切に運用することが重要です。

金属検出器の原理、選定ポイント、トラブル事例について解説します。

  • 金属検出器の種類、原理、使用用途について

    金属検出器の異物検出原理
    ①金属検出器のトンネル部分(製品通過部分)に磁界を発生させる。
    ②発生させた磁界は常にバランスを保った状態で金属検出器のコンベアが回っている。
    ③金属成分を含んだ製品がトンネル部分を通過すると磁界が乱れ、異物混入として検出する。
    ※異物混入していない正常品でも磁界に対する影響はあるが、その影響度が大きいものを異物と判定。

    金属検出器で検査可能な製品
    ドライ品、ウエット品、アルミ蒸着包材品
    ※アルミ箔包材(チョコレート包材)は専用の金属検出器になるため注意が必要です。

    金属検出器で検出可能な金属
    磁性金属(磁石に付く金属):鉄、ニッケル、コバルトなど
    非磁性金属(磁石に付かない):金、銀、銅、アルミ、鉛、ステンレス、黄銅など
    金属検出器のテストピースは鉄Fe、ステンレスSUS

  • 金属検出器価格について

    金属検出器の本体参考価格は約120万円~200万円となります。サイズなどにより変動します。
    上記価格は本体のみの価格となり、別途設置工事、初期設定費用などが必要となります。

  • 金属検出器選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    金属検出器は製品の特徴により、検査精度に影響が出ます。事前に確認して感度調整を行います。
    ・検査対象製品の水分量と塩分量
    金属検出器で検査を行う製品が含有している水分量と塩分量が多いと製品影響が大きくなり検出精度が低下します。
    対策として、実際の製品よりも水分量と塩分量を多くするなどの条件で設定することで誤検出を防ぐよう調整します。
    その後、実際の製品を通し、検出結果のバラツキと誤検出のレベルを確認が必要です。

    ・検査対象製品の温度
    金属検出器で検査を行う製品の温度が高くなると製品影響が大きくなり検出精度が低下します。
    対策として、検査製品が焼成製品の場合、金属検出器検査前に送風で一定温度下げることで製品影響を抑えることができます。

    ・検査対象品の搬送姿勢
    金属検出器で検査を行う際、検出ヘッドと平行な面の対象製品の断面が大きいほど製品影響が大きくなり誤検出に繋がります。
    対策として、可能な場合は検査対象品の搬送姿勢を矯正します。
    ベルト面進行方向に対する検出感度は横長<縦長<斜めの順に強くなっていきます。斜め方向に安定して流すことは難しいため、縦置きで流すことが理想です。

    ・検査対象品のサイズ
    大型の金属検出器にサイズの小さい製品を流すと検出感度が低下します。
    検査した製品が大きいものから小さいものまであり、同一機械で検査を行う「大は小を兼ねる」考え方は避けるべきです。
    対策として、検査対象製品の大きさにあった搬送間口の金属検出器サイズを選定してください。
    ただし検出ヘッドに製品がぶつかると正しく検査が行えないため、適切なサイズの機種、サイズを選ぶことが重要です。

    ・金属検出器の検出位置
    検査対象品が検出器のヘッドを通過する位置によって、検出精度感度は異なります。
    サイズや仕様、スペック関係なく、検出ヘッドに対して搬送部の真ん中を通過させると検出感度は最も悪くなります。
    対策としてテストピースを用いて検出感度の確認を行う際は、感度の低い中央部付近を通過させて、検出することを確認してください。

  • 金属検出器導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    テストピースで検出精度の確認を行ったがテストピースが異常検出されず排除されない。
    当日朝の生産立上げ前の確認した際には検出した。

    原因①
    テストピースで検出感度の設定を行う際に、検出器ヘッドの両端付近で感度設定を行っていた。
    原因②
    検出器ヘッドの両端、中央部で検出感度に違いがあることを理解していなかった。

    対策①
    テストピース検出感度の設定を行う際は、検出感度の最も悪い検出ヘッド中央部で設定をやり直す。
    対策②
    テストピースで検出動作確認を行う際は、検出ヘッド中央部で確認を行うことを担当者へ教育する。

    ※金属検出器のテストピース排出動作確認は製品品質を担保する上で重要な行為です。
    事前教育を行い、適切な運用を行うことが重要です。

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  • 検査・検品
  • 金属検出装置

マルチ周波数対応金属検出機 AD-4976-3517

【特徴】
◆マルチ周波数対応
◆外乱ノイズの可視化機能
=>ノイズモニタ画面で可視化出来る為、対策も取りやすい
◆ウォームアップフリー
=>起動後すぐに安定した検査が可能
◆7インチ カラータッチパネル
=>簡単操作で誰にでも安心してご使用いただけます。
=>多言語対応(日本語、英語、韓国語、ロシア語、中国語、スペイン語対応)です。
◆メンテナンスが簡単
=>清掃性・メンテナンス性が大幅向上
◆製品画像の取り込み
=>USBメモリから、製品登録画面に画像の取り込みが可能
◆登録品種 最大1000件
=>検査する商品を10グループに分け、各グループ 最大100件まで登録が可能です。
◆洗えるIP66
=>インダストリアルデザイン。防水等級IP66
◆脱酸素剤入り包装品(オプション)に対応
=>脱酸素剤(鉄系)有無、金属異物の同時検査が可能
◆センサーヘッド単体販売可能

【仕様】
開口高さ:170mm
開口幅:350mm
通過高さ:150mm(MAX)
ベルト幅:250mm
機長:800mm
バスライン高さ:723~863mm
ベルト速度:10.0 ~ 50.0 m/min
搬送能力:5kg(30.0m/min未満)・3kg(30.0m/min以上)
検出感度(HF)(※1) Fe球:φ0.5mm
検出感度(HF)(※1) SUS球:φ1.0mm

(※1)クリーンな環境で、弊社テストピースのみをヘッド高さ方向下端から+20mm、
開口幅の中央の位置を通過させた時の感度になります。実際の検出感度は、使用環境、
異物の種類・形状、被検査品の種類・形状・状態によって異なります。

解決できる課題

  • HACCP対策
  • 品質向上
  • 異物対策

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