FOODTOWNアドバイザー水処理装置を徹底解説!

水処理装置とは?

排水処理とは、工場や事業所から排出される汚水を規制値以下の水質に浄化することです。
食品製造工場に限らず、工場や事業所から排水される水には基準が設けられています。その基準に反して排水することはモラルに関する問題だけでなく、法的な罰則も科されることになります。
法的な罰則があるために順守するだけでなく、流れた排水により生態系の破壊や異臭、景観の乱れなど近隣住民や事業者との関係性にも大きな影響を及ぼす問題となります。
排水処理の原理や種類、選定ポイントについて解説していきます。

  • 排水処理の種類、原理、使用用途について

    排水処理の手法は様々あり、いくつかの手法を組み合わせて多段階的に処理するのが一般的です。
    ・物理的処理:無機物を多く含む排水の処理に多く使われる方法です。
    ・沈降分離:汚濁物質を抽出し沈殿させることで水と分離します。
    ・浮上分離:油などの水に浮きやすい汚濁物質を浮上させて水と分離します。
    ・ろ過:逆浸透膜などを用い、汚濁物質を漉しとります。
    ・生物的処理:食品工場など有機物を多く含む排水の処理に多く使われる方法です。
    ・活性汚泥法:生きた微生物を含んだ活性汚泥に排水を通し微生物の働きのよって有機物を分解させ、浄化します。

  • 排水処理施設導入価格について

    排水処理装置は各工場での処理量、汚水レベル、環境により仕様設計がなされるため想定仕様での価格を記載します。
    加圧浮上装置の場合
    加圧浮上装置の場合、排水処理量が多くなるため設備全体が大きくなります。
    撹拌機や電磁弁、レベルセンサー、加圧ポンプ、加圧タンク、汚泥掻き寄せ機など機器数が多くなるため高額になってしまいがちです。
    1時間に約3トンの水処理ができる加圧浮上装置の場合
    本体装置約1500~2000万円+脱水機約400~600万 合計約2000万円程度となります。

    生物処理装置の場合
    微生物が水の中で有機物を分解して処理を行う生物処理装置では、水槽に一番コストを要します。
    排水量や生物が分解する所要時間から水槽の設計をしますが、水槽が大きくなることが多く、価格は高くなってしまいます。
    30t/日の排水量で24時間稼働で生物処理を行うと30t分の水槽が必要になります。
    生物処理装置では、それぞれの目的ごとに水槽が必要で、前処理として凝集処理をする為の沈殿槽、曝気槽前の調整槽や中和槽、曝気槽後の沈殿槽、脱水工程の直前で凝集処理を行う為の凝集槽と
    非常に多くの水槽が必要となります。
    水槽を全て新規で導入しようと、全体で数千万~1億円規模となるケースも多くあります。

  • 排水処理選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    ・排水処理の選定ポイント
    まず、工場や事業所からの排水に除去すべきどのような物質(種類、大きさ、比重等)がどのように混ざっているのか(水に混ざっているのか、溶け込んでいるのか等)を明らかにする必要があります。
    排水量やどのレベルまできれいにするのかも重要です。
    その上で、どのような設備や薬剤を組み合わせるのが最適か検討する必要があります。

    ・排水処理導入時の確認ポイント
    排水は水質汚濁防止法や下水道法、自治体の条例などで規制され監視されており、基準を守れなければ時には行政処分や報道発表が行われ、経営に大きな影響を与えます。
    そのため、規制値を常に余裕をもって下回るように、行政の基準よりも厳しい社内基準を設けて運用するのが一般的です。

  • 排水処理導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    排水処理施設から排水された排水が規定値(BOD、ph、CODなど)をオーバーしてしまった。

    原因①
    原水槽や汚泥貯留槽の攪拌不足、攪拌装置が回っていない。
    原因②
    沈殿槽汚泥の引き抜き不足により底部に溜まった汚泥が腐敗してガスが発生している。
    原因③
    工場から流れてきた排水に急激な負荷がかかった。

    対策①
    攪拌設備の点検、メンテナンスを行う、槽内の清掃を行う。
    対策②
    沈殿槽汚泥の入れ替え、調整槽への活性汚泥の投入を行う。
    対策③
    工場から排水に流す際は、固形物はトラップで除去し油分などを排水する場合は出来るだけ水等で薄めて排水する。

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  • ユーティリティシステム
  • 水処理装置

水槽上部設置型低動力撹拌機 ウィードレスV

大型の流線形プロペラが、省エネと均一な撹拌を実現。 水槽上部設置型低動力撹拌機ウィードレスVは、大型のプロペラを低速にて回転させ、生物反応タンク全体を均一に撹拌するものです。 本装置は、水槽の上部に設置された駆動ユニットに撹拌軸が接続され、その先端にプロペラが設置されており構造は非常にシンプルです。機械的な駆動部が水中に無いことから耐久性、施工性、点検性に優れており据付・点検時における水抜きの必要はありません。また、本装置は主要構成部品の分割が可能であるため搬入・据付作業も容易です。 ※本装置は、2014年に日本下水道技術機構による建設技術審査証明を取得しています。 特徴 1. 省エネルギー ⇒少ない動力で水槽全体を均一に撹拌します。 撹拌動力密度:1.0~4W/㎥ 2. 据付が容易 ⇒主要構成部品は分割が可能なため搬入・組立作業が容易です。 また、水槽の水抜きを行うことなく取り外し、設置が可能です。 3.メンテナンスが容易で維持費が安い ⇒駆動ユニットが水上に設置されるため維持管理が容易です。 また、浸水等による故障がないため部品交換頻度は少なくて済みます。 4. 少ない設置台数 ⇒水槽縦横比が1:3まで1台で撹拌が可能なため、設置台数を少なくすることができます。 5. 生物処理に最適 ⇒プロペラの回転数が遅いため汚泥フロックを破壊しません。 プロペラ回転数:12~40min-1程度 6.さまざまな条件に適応 ⇒標準式タンクの撹拌はもちろん、深槽式タンクの撹拌にも対応できます。 また、プロペラの取り付け角度も変更できるので、撹拌量を調節することができます。 7.水流の方向を切り替え可能 ⇒プロペラの取付向きを反対にし、逆回転させることで上向流から 下向流に切り替えることができます。 用途 高度処理のための嫌気槽、無酸素槽の撹拌 調整槽、混合槽の撹拌 曝気槽の撹拌(散気装置との併用運転)

解決できる課題

  • 経費削減
  • コスト削減
  • ユーティリティシステム
  • 水処理装置

メタン発酵排水処理システム

メタン発酵排水処理システム 1.好気性処理と嫌気性処理(メタン発酵)  一般的な排水の生物処理法(活性汚泥法など)ではブロワーにより供給される酸素を利用して、微生物が水中の有機物を水と二酸化炭素に酸化分解することで処理が行われます(好気性処理)。これに対し嫌気性処理(メタン発酵)では、酸素遮断下において嫌気性(酸素を好まない)微生物の働きにより、有機物を主にメタンガスに変換する処理法です。 2.創エネルギー(エネルギーの創出)  発生するメタンガスは都市ガスの主成分であるため、ボイラーや発電機の燃料として利用することができ、その分の化石燃料の使用を抑制することが可能です。 3.省エネルギー  嫌気性処理(メタン発酵)では酸素供給の必要がないためブロワーを使用する必要がありません。ブロワーの消費電力は非常に大きく、排水処理設備における消費電力の50~80%を占めることもあります。これが不要になるので最大80%近い省エネルギーを達成することが可能です。 4.汚泥発生量の削減   好気性処理(活性汚泥法)での汚泥発生量は流入BODに対し35~40%程度、当社好気性処理装置「回転児雷也」では10~20%程度であるのに対し、メタン発酵での汚泥発生量は約5%と非常に低い値となっています。  これはメタン発酵の際に微生物が得られるエネルギーが好気性と比較して非常に小さいことに由来しています。メタン発酵菌の増殖速度は極めて遅く、余剰汚泥の発生は少なくなります。 5.再生可能エネルギーの売電(FIT)  食品などの排水の場合、メタン発酵から得られるバイオガスは食品原料(動植物などの天然物)に由来しています。そのためこのバイオガスを燃料にして得られた電力は再生可能エネルギーとして固定価格買取制度(FIT)の対象となります。メタン発酵バイオガス発電による電力の買取価格は、2022年現在39円/kWhと太陽光などと比較してかなり高く設定されているため大きな売電収入を得ることができます。一方でCO2削減枠も同時に販売することになるため、自社の脱炭素実績としてカウントすることはできなくなります。  ※買取価格は今後改訂される可能性があります。詳細は経済産業省HPをご参照いただくか、当社までお問い合わせください。 6.メタン発酵の利点(その他) (1) 難分解性物質の処理  嫌気性微生物は好気性の微生物と異なる代謝経路を持っています。このため好気性で処理困難な排水でも、嫌気性で処理できる可能性があります。特に芳香族物質の分解についてはその分解経路が解明されています。 (2)季節操業排水の処理  嫌気性微生物は栄養源が得られず、飢餓状態に陥った場合でも長期間生存することが可能です。このため農産物加工など特定の季節にしか排水の発生しない場合でも、処理が可能です。 7.メタン発酵の適用範囲  メタン発酵排水処理のメリットが非常に大きいものの、現状の有機性排水処理はその殆どが好気性処理によるものとなっています。これには様々な要因があるものの、メタン発酵排水処理の適用範囲が限定されていることが最大の理由となっています。これまでメタン発酵排水処理が適用されてきたのはアルコール・糖類など一部の業種に集中しており、油分やタンパク質、澱粉などを含む一般的な食品排水などには適用は困難であるとされてきました。当社はメタン発酵排水処理の適用範囲を大きく広げる新しい技術「とくとくーぶぶぶ」の開発に成功し、2022年現在多数の実装置が稼働しております。本技術により多くの食品排水などでメタン発酵排水処理の適用が可能になり、多くのメリットと脱炭素の実現を達成しております。

解決できる課題

  • 利益率改善
  • 経費削減
  • HACCP対策
  • SDGS対策
  • コスト削減
  • 省エネ対策
  • ユーティリティシステム
  • 水処理装置

洗浄水監視装置 WWA-001

洗浄水監視装置 WWA-001 【特徴】 洗浄水の殺菌力の低下や、塩素臭のクレーム発生を防止 洗卵機で使用する洗浄水の温度・水量・薬液注入量の異常値を検知してシグナルタワーの点灯とアラーム音で異常発生をお知らせする装置です。 洗卵工程はパック卵の品質を左右する重要な工程ですが、薬液の残量低下などにより薬液注入ポンプが正常に動作していなければ適切な殺菌効果は望めません。また、一時的な水圧不足などにより洗浄水の流量が低下すると相対的に薬液の注入の比率が上がってしまう為、卵殻に残留する塩素臭の原因になりかねません。 薬液容器を本体内部にそのままセットするだけのシンプルな構造で、人に頼らない確実な監視をサポートします。 対応範囲 0~20L/min(0~60°C) 【詳細】 電源を入れるだけの簡単操作 薬液容器や薬液注入ポンプが本体内蔵なので、周囲がスッキリします。薬液注入ポンプの動作速度を薬液供給係数でわかりやすく表示します。また異常発生時に選別機本体を停止させる(オプション) 事もできます。 見やすい表示部 表示部は、薬液供給係数を監視する回転パルスメータ、室温を示すデジタル温度計、水量を監視する流量センサ、給水温度を監視する温度設定器、その他電源スイッチ、リセットスイッチ、シグナルタワーにより構成。

解決できる課題

  • 品質向上
  • 自動化
  • 生産効率改善
  • ユーティリティシステム
  • 水処理装置

三鈴式回転円板水処理装置

回転円板式水処理方法とは? 円板の表面に生育した微生物の働きで汚水を処理する方法です。 円板表面には汚水に適した各種微生物が自然に繁殖し、2~4mmの膜状を呈します。直径2m、2.4mの成型された円板は、汚水槽の中に半分ほど浸され、1分間の2~3回転の低速で回転します。 円板が汚水の中に潜水する間に汚水中の有機物と接触し、空気中に出ている時に大気中の酸素を取込み、好気性微生物を繁殖させ水を浄化する方法です。 三鈴式回転円板水処理装置の特徴 1. バツグンの経済性。 プレキャスト工法で出来るので、従来の方法に比べて、建築費が安く、かつ短期間で建設できます。 2. 従来の活性汚泥法に比べて電気代が1/10程度。 円板体及び、シャフトの荷重が軽く、円板体が平面であるため、汚泥の付着、はく離及び、空気の供給が全体に均一に行われ、低速回転でも十分に酸素供給が出来るので消費電力は少なくて済みます。 流入水質:2000PPM/汚水量:10㎥で毎月当たり350kWH/月(9,000円)程度で済みます。 3. 運用、管理が容易。 運転管理に熟練した技術者を必要としません。回転軸受や駆動部分に定期的に潤滑油を注入する程度で済みます。 4. 耐久性に優れている。 発砲スチロール製なので浮力が大きく回転軸にかかる荷重が少なく耐久性に優れています。 5. 汚泥が嫌気化されない。 円板体が平面構造であるため、汚泥のはく離が容易に行われ汚泥が嫌気化されることはありません。 6. 分割でき、設置場所を選ばない。 円板体は分割出来るようになっているので建物内、地下室等での現場据付が容易です。 ・φ2000mm:4分割 ・φ2400mm:6分割 回転円板式水処理 φ2400mm:6分割で1/6円板体交換。 円板体の損傷時に、部分的に交換ができるため、処理能力の低減を抑え、かつ交換費用を最小に抑えることが可能です。 7. 高い浄化効果。 円板体のスペーサー部分が汚水の撹拌に有効な役目を果たし、高い浄化効率が得られます。 円板表面には汚水に適した各種微生物が自然繁殖し、2~4mmの膜状を呈します。 8. 汚泥処理が簡単 処理過程において、一切薬品を使用しないので処理汚泥を堆肥として利用出来ます。

解決できる課題

  • 経費削減
  • コスト削減
  • 省エネ対策

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