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シーラー徹底解説!

シーラーとは?

シーラーとは、その名の通り、フィルムをシールする装置であり、商品を密封するために使用されます。「シールする」とは、フィルム包材を熱溶着や溶断などの方法で封をすることを指します。シーラーは、パック、紙、箱、ポリエチレンやクラフト素材などの包装工程において欠かせない機械であり、形状や機能、用途、内容物、食品に応じてさまざまなタイプがあります。例えば、工場で使用される大型のシーラーから、卓上で使える小型のシーラーまで幅広く存在し、最適なものを選ぶことが重要です。

選び方としては、商品の種類や包装資材(テープやポリ袋、バッグなど)、表示の幅、シーラーの性能や調整のしやすさ、対応できる包材の厚みなど、さまざまな要素に基づく判断が必要です。シーラーは、給袋包装機やピロー包装機など、他の包装機にもシール部として組み込まれることがありますが、ここではシール作業のみを行うシーラーについて説明します。シーラーは、梱包の効率化や商品の品質保持において重要な役割を果たし、各種商品の包装に広く利用されています。ただし、除くべき資材や使用方法も存在するため、それに適した機種を選ぶことが求められます。

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  • シーラーの種類、原理、使用用途について

    【クリップ式】
    クリップ式シーラーは、袋の口をクリップで挟んで圧力をかけ、密封する仕組みです。これにより、袋の内容物が外気に触れないようにし、鮮度や品質を保ちます。基本的に熱を使用しないタイプが多いですが、電動タイプでは熱を利用してフィルムをよりしっかりと閉じることもできます。クリップがしっかりと袋の口を固定するため、内容物が漏れることを防ぎます。

    ◎種類
    ・手動クリップシーラー
    ユーザーがクリップを手動で操作し、袋の口を閉じて密封するタイプ。シンプルで、少量の包装作業に適しています。
    ・電動クリップシーラー
    電動でクリップを閉じるタイプで、手動に比べて効率的に作業が行えるため、一定量の包装作業が必要な場合に適しています。
    ・卓上型クリップシーラー
    小型で軽量なため、卓上での使用に適しており、家庭用や小規模な店舗での利用が一般的です。

    ◎使用用途
    ・食品の保存
    お菓子や乾燥食品の袋を密封し、鮮度を保つために使用されます。開封後の袋を再び密封するのに便利です。
    ・日用品の包装
    洗剤や小型の雑貨などの袋を閉じて保管する際に使用されます。
    ・店舗や家庭での簡易包装
    小規模な店舗や家庭で、手軽に使用できるため、ちょっとした包装作業に適しています。

    クリップ式シーラーは、そのシンプルな操作性と手軽さから、幅広い場面で利用されています。手動タイプから電動タイプまで、使用する場面に応じて最適な種類を選ぶことができます。

    【ペン式】
    ペン式シーラーは、袋の縁を熱で溶着して密封する装置です。ペンのように細長い形状をしており、シーラー部分が小さく、ピンポイントで熱を加えることができます。袋の口をシーラー部分に挟み、熱を加えることでフィルムが溶け、袋を密封します。シーリングの際に袋をスライドさせるだけで、手軽にシールが完了する仕組みです。

    ◎種類
    ・USB充電式ペンシーラー
    USBで充電して使用するタイプで、持ち運びが容易です。バッテリー駆動のため、どこでも手軽にシール作業が可能です。
    ・乾電池式ペンシーラー
    乾電池で動作するタイプで、簡単に交換ができ、コンセントが不要なため、アウトドアや災害時にも便利です。
    ・多機能ペンシーラー
    シーリング機能に加え、カッターやフックなどが付いているタイプで、複数の機能を持つため、より便利に使用できます。

    ◎使用用途
    ・食品の保存
    開封したスナック菓子や冷凍食品の袋を再び密封して、鮮度を保つために使用されます。
    ・日常品の密封
    小さな袋の密封作業に適しており、家庭での軽作業や旅行時の荷物整理などで便利です。
    ・防水対策
    書類や小物を袋に入れて密封し、防水する用途でも使われます。

    ペン式シーラーは、小型で軽量なため、持ち運びが簡単で、家庭や外出先でのちょっとしたシール作業に非常に便利です。乾電池やUSB充電で動作するため、電源がない場所でも使用できるのが特徴です。特に食品の保存や日常品の整理に役立ちます。

    【インパルス式】
    インパルス式シーラーは、電気を瞬間的に流してヒーター線を加熱し、その熱でフィルムを溶着して密封する装置です。特徴的なのは、シールする瞬間のみヒーター線が加熱される点で、これによりエネルギー消費を抑えつつ効率的にシールを行えます。加熱後、冷却期間を置くことでフィルムがしっかりと密封され、耐久性のあるシールができます。この方法は、高温に弱いフィルムや、一定の温度で確実にシールしたい場合に適しています。

    ◎種類
    ・卓上型インパルスシーラー
    小型で軽量、デスクや作業台に設置して使用するタイプです。家庭用や小規模な作業に適しています。
    ・フットペダル型インパルスシーラー
    ペダル操作でシーリングを行うタイプで、作業効率が高く、業務用に適しています。両手が自由になるため、大きな袋や多量のシール作業に便利です。
    ・大型インパルスシーラー
    大きな袋や重い素材のシーリングに対応できるタイプで、工場や倉庫などの産業用途に使用されます。

    ◎使用用途
    ・食品の包装
    お菓子や冷凍食品の袋を密封して保存する際に使用されます。家庭用から業務用まで、幅広い場面で活躍します。
    ・医療、製薬業界
    医薬品や医療機器の滅菌パックなど、衛生的なシールが求められる場合に使用されます。
    ・産業用包装
    工場や倉庫で、大型の袋や特殊な素材を扱う際に、耐久性のある密封が必要な場合に用いられます。
    ・電子部品の包装
    防湿や防塵のため、電子部品を密封する際に使われ、製品の品質を保ちます。

    インパルス式シーラーは、瞬間的に加熱してシーリングするため、エネルギー効率が良く、さまざまなフィルム素材に対応できるのが特徴です。食品や医薬品の包装から産業用途まで、幅広い場面で利用されており、信頼性の高い密封が求められる作業に適しています。

    【超音波式】
    超音波式シーラーは、高周波の超音波をフィルムに振動させて発生させ、そのエネルギーを利用してフィルムを溶着し、密封する技術を使います。超音波振動による摩擦熱が瞬時に発生し、フィルムの接合面が溶け合い、圧力を加えることで密封が完了します。この方法は、加熱時間が極めて短く、温度が高くならないため、温度に敏感な素材や、シール強度が求められる製品に最適です。また、熱による変形が少ないため、美しい仕上がりが得られます。

    ◎種類
    ・卓上型超音波シーラー
    小型でデスクや作業台に設置して使用するタイプです。軽量で、少量の作業や試験用に適しています。
    ・ハンドヘルド型超音波シーラー
    持ち運び可能で、手で持って操作するタイプです。可動性が高く、現場でのスポットシール作業に便利です。
    ・自動超音波シーラー
    大規模な生産ラインに組み込まれるタイプで、自動的にシーリングを行います。大量生産や高速作業が求められる場面に適しています。

    ◎使用用途
    ・食品の包装
    特にチョコレートやチーズなど、熱に敏感な食品の包装に適しています。溶けたり変形したりする心配がないため、品質を保つことができます。
    ・医療、製薬業界
    医療用パッケージや薬品の密封に利用されます。高い衛生管理が必要な場面でも、超音波の清潔なシールが活躍します。
    ・電子機器の包装
    電子部品や精密機器の包装において、防塵・防湿が求められる際に利用されます。熱の影響を受けやすい部品でも安全に密封できます。
    ・プラスチックの接合
    プラスチック部品の組み立てや接合にも使用され、溶剤を使わずに強力な結合を実現します。

    超音波式シーラーは、温度に敏感な製品や高いシール強度が求められる場面で、その特長を発揮します。熱を使わないため、フィルムや製品へのダメージを最小限に抑え、品質の高い密封が可能です。これにより、食品や医療、電子機器の包装など、さまざまな分野で広く活用されています。

  • シーラーの価格について

    シーラー本体の参考価格は、一般的な標準仕様で約50万円となります。この価格は基本的なシール機能を備えた装置のものであり、さまざまな用途に対応できる標準的な仕様です。しかし、業務の内容や製品の特性に応じて、追加機能が必要となる場合があります。例えば、スタンプ形式の印字捺印装置をオプションとして付け加えると、価格は約90万円になります。この機能を追加することで、シール作業と同時にロット番号や賞味期限などを印字することが可能となり、作業効率が向上します。

    さらに、製品の品質保持や特別な保存条件が必要な場合には、脱気装置やガス充填装置を装備した仕様を選ぶことが考えられます。このような高度な機能を備えたシーラーの価格は、約200~300万円に達することがあります。これにより、酸素を除去したり、窒素ガスを充填することで、製品の保存期間を延ばすことが可能となり、特に食品や医薬品の包装において効果を発揮します。

    シーラーのシール幅が10mmなど、詳細な仕様やサイズはメーカーによって異なるため、選定に際しては慎重な検討が必要です。製品の形状や包装資材の種類、シール強度の要求などに応じて、適切な機種を選ぶことが重要です。また、これらの価格は装置本体のみのものであり、設置工事費用やその他の関連費用は別途発生します。そのため、トータルコストを見積もり、予算をしっかりと確保しておくことが推奨されます。

    具体的な情報やニーズに基づいた製品選定を行うためには、直接メーカーに問い合わせを行うことを強くお勧めします。メーカーに相談することで、自社の製品特性に最も適した仕様やオプションを提案してもらうことができ、最適なシーラーを選定することが可能となります。さらに、設置スペースや運用計画に基づいて、最適な設置方法やアフターサポートについても確認しておくと、導入後のトラブルを防ぐことができます。

    全体として、シーラーの選定には、価格だけでなく、機能や仕様、設置コストなど、さまざまな要素を総合的に考慮することが重要です。長期的に見て、最もコストパフォーマンスが高く、作業効率を向上させるシーラーを選ぶことが、企業の生産性を高める鍵となります。

  • シーラーの選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    【シーラーの選定ポイント】
    ・製品の種類と内容物
    密封が必要な製品の種類や内容物に応じて、専用のシーラーを選定することが非常に重要です。たとえば、食品業界では、衛生面が非常に重要視されるため、適切な熱溶着ができるシーラーが求められます。食品の安全性と品質を維持するために、シーラーの性能は厳密に選ばなければなりません。一方、電子部品を扱う場合、防塵や防湿が重要な要素となるため、これらの条件に対応できるシーラーを選ぶ必要があります。また、最大限に効果を発揮するためには、加工される材料に適したシーラーを選定することが不可欠です。シール材の材質や厚さ、使用環境に応じた選定を行い、適切な密封を実現することが求められます。具体的な製品仕様に基づいた注文が推奨され、これにより、最適な機械の選定と導入が可能となります。

    ・包装資材の種類
    使用する包装資材によって、適したシーラーが異なるため、資材に合わせたシーラー選定が重要です。例えば、特定のフィルム素材には特定の温度や圧力が必要となるため、それに対応できる温度調整機能が備わったシーラーが求められます。また、ポリ袋用のシーラーや、クラフト紙用のシーラーなど、資材に応じた性能が要求されます。これにより、確実なシールが実現でき、製品の品質を保つことができます。

    ・生産量と作業効率
    生産量や作業効率に基づき、最適なシーラーを選定することも重要です。大量生産が求められる場合には、自動化された大型のシーラーが適しています。これにより、効率的な生産が可能となり、コスト削減にもつながります。一方、小ロットの製品や多品種少量生産の場合には、卓上型や手動のシーラーが適しており、柔軟な対応が可能です。生産規模や生産計画に応じて、最適な機種を選ぶことで、効率的かつ経済的な運用が可能になります。

    ・シール幅と強度
    製品の密封状態をしっかりと保持するためには、シール幅や強度が適切であることが重要です。内容物の特性や包装資材の特性に基づき、シール幅や強度を慎重に選定することが求められます。特に、重さや形状が異なる製品では、それに応じたシール設定が必要です。シール幅が狭すぎると密封が不十分になり、広すぎると余計な資材を消費するため、最適なバランスを見つけることがポイントです。

    ・機能と調整のしやすさ
    シーラーの機能や調整のしやすさも、選定時に考慮すべき重要なポイントです。製品や包装資材に応じて、温度や圧力の調整が可能なシーラーや、冷却機能が付いたシーラーが適しています。また、操作が簡便であり、調整が容易であることも重要です。特に、多品種を扱う場合には、頻繁な設定変更が求められるため、操作性の良さが作業効率に直結します。

    【導入時の確認ポイント】
    ・機械の設置スペース
    シーラーを導入する際には、設置スペースの確認が欠かせません。特に、大型シーラーの場合は、設置に十分なスペースが確保できるかどうかを事前に確認することが重要です。作業スペースや動線も考慮し、効率的な作業が可能なレイアウトを設計します。また、将来的な生産拡大や機械の追加導入も視野に入れ、余裕を持ったスペース設計が望まれます。

    ・機械の調整と試運転
    シーラーを導入した後、適切に動作するかどうかを確認するためには、温度や圧力の調整が必要です。設定が適切であることを確認するために、試運転を行い、製品に適したシールができるかどうかをチェックします。試運転中に発見された問題点は、すぐに解決し、安定した運用ができる状態に整えることが求められます。また、作業者が適切に機械を操作できるよう、十分なトレーニングも実施します。

    ・安全性の確認
    シーラーの導入にあたっては、作業者の安全を確保するために、安全装置の有無や操作手順を確認します。特に、高温での作業が伴うため、安全装置の設置や適切な作業環境の整備が重要です。万が一の事故を防ぐために、定期的なメンテナンスや安全教育も欠かせません。導入前に安全性に関するチェックリストを作成し、すべての項目をクリアするようにします。

    ・ランニングコストの検討
    シーラーの使用には、消耗品(ヒーター線やテープなど)の交換やメンテナンスが必要であり、それに伴うランニングコストが発生します。ランニングコストを考慮し、経済的に運用できる機種を選定することが望ましいです。さらに、エネルギー効率やメンテナンスの頻度を考慮して、トータルコストの削減を図ることも重要です。長期的な運用を見据えたコスト計算を行い、最適な機種を導入することが、経済的な運用につながります。

    これらのポイントをしっかりと押さえることで、製品に最適なシーラーを選定し、導入後のトラブルを防ぐことができます。シーラーは包装工程において重要な機械であり、その選定と導入には慎重な検討が必要です。適切な選定と導入を行うことで、品質の高い製品を安定して供給できるようになり、企業全体の生産効率を向上させることができます。

  • シーラー導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    【製品リニューアルに伴うシーラーの問題】
    製品リニューアルに伴い、包材の材質が変更された際に、生産を開始したところ、出荷された製品の一部にシール部が開いているものや、接着が不完全な製品が発見されるという問題が発生しました。このような問題が発生すると、製品の品質に対する信頼が損なわれるだけでなく、リコールや返品対応などで大きなコストがかかる可能性があります。以下に、この問題の具体的な原因と、その対策について詳しく説明します。

    原因① 包材の材質変更時の条件設定の見直し不足
    包材の材質が変更された際に、シールヒーターの接着時間や温度条件を適切に見直していなかったことが、シール不良の主な原因として考えられます。特に、新しい包材の厚みや構造が従来の包材と異なっていたため、従来の設定では十分なシール強度が得られませんでした。このような設定不足により、シールが十分に行われず、結果として接着不良が発生したと考えられます。

    原因② 出荷前の検査でのサンプル数不足
    製品リニューアルに伴う包材の変更に際して、出荷前の検査で十分なサンプル数を確保できていなかったことも、問題発生の一因です。サンプル数が少ないと、包材の変更がシール性能に与える影響を十分に検証できず、問題を事前に発見できなかった可能性があります。このため、包材変更後に問題が顕在化し、不良品の出荷につながってしまいました。

    対策① 包材に応じたシール条件の最適化
    包材の種類や厚みなどの特性に応じて、シール条件(温度、時間、圧力など)は異なります。そのため、新しい包材に合わせてシール条件を最適化することが必要です。具体的には、関連するガイドラインや仕様書に基づき、新しい包材に対して適切なシール温度や接着時間を設定し、実際の製品でテストを行って確認します。これにより、シール不良を未然に防ぎ、製品の品質を確保することができます。また、条件設定後も定期的に見直しを行い、包材のロットや季節による微妙な変化にも対応できるようにすることが重要です。

    対策② リニューアル時の検査プロセスの強化
    製品リニューアル時には、変更点に対して十分なサンプル数を確保し、シール強度や品質を徹底的に検証することが重要です。サンプル数を増やすことで、包材の変更がシール性能に与える影響を正確に評価し、潜在的な問題を早期に発見できます。また、リニューアルの概要に基づいて、変更された部分に関連するすべての条件を再確認し、万全の準備を整えましょう。これには、シール条件の再設定、機械の調整、そして必要に応じたスタッフのトレーニングが含まれます。事前に十分な検証を行うことで、出荷後のトラブルを防ぎ、製品の信頼性を維持することができます。

    これらの対策を講じることで、製品リニューアルに伴うシーリングの問題を防ぎ、安定した品質の製品を提供できるようになります。製品の品質管理において、包材の変更は非常に重要な要素であり、慎重な対応が求められます。

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