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シュリンク包装装置徹底解説!

シュリンク包装装置とは?

シュリンク包装機とは、熱によって収縮する透明なフィルムで商品をパッケージする装置です。肉や野菜、パンやカップ麺などの食品、飲料、化粧品、日用品、医薬品、書籍など、様々な業界や分野で広く採用されていますが、各種仕様の選定を誤ると商品に悪影響を及ぼすリスクがあるため、注意が必要です。

シュリンク包装機は、フィルムを商品にかけた後、熱風などでフィルムを熱収縮させて包装します。そのため、チョコレートや高温に弱い商品を扱う際には、事前に使用が可能か確認が必要です。また、シュリンク包装機には、幅広い種類や機能があり、適切な選定が商品の品質を保ち、梱包の効果を最大限に引き出すために重要です。医薬品や食品など、特にお客様の健康や安全に直結する物に関しては、正しい表示や包装が求められます。

この記事では、シュリンク包装機の種類、選定ポイント、価格について詳しく紹介し、品質劣化や梱包ミスを防止する方法を解説します。さらに、箱やシーラーといった関連機器についても触れ、適切な梱包システムの構築をサポートします。

  • シュリンク包装機の種類、原理、使用用途について

    ・包装形態
    ・製品全体を覆う
    【L型シュリンク】
    主に箱物に使用される、製品の角に沿った形で覆う包装形態です。
    L型シュリンクとは、製品を透明なフィルムで包み、L字型のシールバーでフィルムを切り封をしてから、熱でフィルムを収縮させて密封する包装方法です。パンや書籍など、さまざまな製品に使われており、自動と半自動のタイプがあります。包装が早く、さまざまなサイズに対応できるのが特徴ですが、熱に弱い製品には注意が必要です。

    【ピローシュリンク】
    製品全体を覆い、枕のように包装する形態
    デザイン性を持たせたい製品や、複数の製品を1つのパッケージにまとめたい場合に使用します。
    ピローシュリンクとは、製品を枕(ピロー)型に包み込むように透明なフィルムで覆い、その後、熱でフィルムを収縮させて密封する包装方法です。この方法は、チョコレートバーや菓子パン、文房具などの長方形や円筒形の製品によく使われます。ピローシュリンクは、製品をしっかりと包み、外観を美しく保つのが特徴で、見た目を重視する商品に適しています。

    ・製品の一部を覆う
    【ラベルシュリンク】
    キャップ部、開口部を除いた側面を覆う包装形態
    ペットボトルなどの飲料に多く用いられるが、お弁当や生鮮食品にも用いられます。
    ラベルシュリンクとは、製品のボトルや缶などにフィルムを巻きつけ、その後、熱を加えてフィルムを収縮させ、ピッタリと密着させる包装方法です。この方法は、飲料や調味料のボトル、化粧品などに使われることが多く、商品のデザインや情報を360度全面に印刷できるのが特徴です。ラベルシュリンクは、製品の見た目を引き立て、消費者の目を引く効果があるため、ブランドイメージの向上にも役立ちます。

    【キャップシュリンク】
    食品、瓶のキャップ部分のみを覆う包装形態
    衛生面の保持と、未開封の証明を目的に用いられます。
    キャップシュリンクとは、ボトルや容器のキャップ部分にフィルムをかぶせ、熱を加えて収縮させる包装方法です。この方法は、飲料や調味料、薬品などのキャップを密封するために使われ、開封されていないことを示す安全シールの役割を果たします。キャップシュリンクは、商品が未開封であることを消費者に安心してもらえるだけでなく、衛生面でも優れた効果を発揮します。

    ・包装方式
    【トンネル式】
    シュリンクフィルムで包んだ製品をシュリンクトンネルと呼ばれる、熱風が吹くトンネルに通す事で収縮させる方式均一に熱を加えられるため、安定して美しく製造する事ができます
    トンネル式シュリンク包装とは、製品にフィルムをかけた後、トンネル型の加熱装置(シュリンクトンネル)を通してフィルムを収縮させる包装方法です。トンネル内で均一に熱を加えることで、フィルムが製品にピッタリと密着し、きれいな仕上がりになります。この方法は、大量生産に適しており、飲料パックや食品トレイ、雑貨など、さまざまな製品に使われます。包装が効率的で、美しい仕上がりを得られるのが特徴です。

    【ドライヤー式】
    シュリンクフィルムで包んだ製品を工業用のハンドドライヤーで収縮させる方式。
    省スペースかつ導入コストが安価で少量生産や複雑な形状の包装に向きます。
    ドライヤー式シュリンク包装とは、製品にフィルムをかけた後、ドライヤーのような熱風を当ててフィルムを収縮させる包装方法です。熱風を手動で当てるため、比較的小規模な製品や少量の製品に適しています。この方法は、簡単に導入できるため、小規模な作業場や家庭でも使用されることがあります。ドライヤー式はコストが低く、特別な機械を必要としないのが特徴ですが、手動作業のため仕上がりにムラが出やすいこともあります。

  • シュリンク包装機の価格について

    シュリンク包装機の参考価格として本体で約230万円~300万円
    包装方式により直後工程にトンネルを用いた場合には上記に合わせてトンネル約90~100万円
    上記金額は本体のみの金額であり、装置運搬必要や設置工事費用が別途かかります。

  • シュリンク包装機の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    ・選定のポイント
    ◎製品の大きさと生産量
    シュリンク包装機を選定する際には、まず製品の大きさと生産量をしっかりと把握することが必要です。大量生産が求められる場合、トンネル式シュリンク包装機が適しています。このタイプは、連続的に製品を処理できるため、高い生産効率を実現できます。しかし、トンネルを通過する製品の大きさに制限があるため、製品がトンネル内に収まるサイズであることが前提です。加えて、トンネル式シュリンク包装機はその構造上、機械自体が大型になりがちです。そのため、導入スペースの確保も必要であり、製品の大きさと生産量のバランスを慎重に考慮し、最適な機種を選定することが求められます。

    ◎製品の種類
    次に考慮すべきは、包装する製品の種類です。一般的に、多品種に対応できるシュリンク包装機は、1つの製品サイズに特化した機種と比較して、処理能力が低い傾向にあります。これは、多品種対応機は柔軟性が求められる分、個々の製品に対する専用の処理ができないためです。一方、製品サイズが一定である場合、専用機を導入することで高い処理能力を発揮することが可能です。自社製品が多種多様である場合には、柔軟に対応できる機種が必要ですが、逆にサイズや種類が一定である場合には、処理能力の高い専用機を導入することで、生産効率を大幅に向上させることができます。そのため、自社の商品ラインナップや生産計画を十分に検討し、生産量と製品の種類とのバランスを見極めた上で、適切なシュリンク包装機を選定することが重要です。

    これらのポイントを踏まえて、シュリンク包装機を導入する際には、機械のサイズ、処理能力、そして自社製品に対する適合性を総合的に判断する必要があります。機械の導入は、長期的な生産効率やコスト削減に大きく影響するため、事前の検討を十分に行い、最適な機器を選定することが成功の鍵となります。

  • シュリンク包装機導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    【シュリンク包装トンネル式でのチョコレート製品の溶解】
    ある工場で、シュリンク包装トンネル式を使用してチョコレート製品を包装していた際、トンネル通過時間が長すぎたために、チョコレートが溶けてしまうというトラブルが発生しました。このような問題は、包装プロセスの設定や機械の調整が適切に行われていない場合に起こりがちです。以下に、具体的な原因とその対策について詳しく説明します。

    原因① シュリンクフィルムの収縮具合でトンネル通過時間を決定
    最初の原因として考えられるのは、シュリンクフィルムの収縮具合を基準にして、トンネルの通過時間を設定してしまったことです。シュリンクフィルムが適切に収縮する時間を優先してしまったために、実際の製品、つまりチョコレート自体が受ける熱量が考慮されていませんでした。フィルムの収縮に焦点を当てすぎたため、製品がトンネル内で必要以上に高温にさらされてしまい、結果としてチョコレートが溶けてしまったのです。

    原因② シュリンク包装機の温度が高すぎ、温度調整装置が故障していた
    もう一つの原因は、シュリンク包装機の温度が高すぎたことにあります。特に、温度調整装置が故障していたため、設定した温度よりも実際には高温になっていた可能性があり、その結果、トンネルを通過するチョコレートが過剰な熱にさらされてしまいました。温度調整が適切に行われていなかったことが、製品の品質を損なう要因となりました。

    対策① 製品の状態を基準にしたトンネル通過時間の設定
    この問題を防ぐためには、シュリンクのトンネル通過時間を決定する際に、フィルムの収縮具合だけでなく、トンネルを通過する製品自体の状態を基準にすることが必要です。製品が過剰な熱にさらされないよう、製品の特性に応じた適切な通過時間を設定することが重要です。具体的には、製品がトンネル内でどれだけの時間で熱を受けるかをテストし、最適な通過速度を見つけることが求められます。

    対策② テスト段階での総合的な確認
    さらに、トンネルを使用した包装プロセスのテスト段階においては、包装後の製品の見た目や包装状態だけでなく、包装される製品の中身までしっかりと確認することが必要です。特に、チョコレートのような熱に敏感な製品の場合、包装機の温度設定が適切かどうか、温度調整装置が正常に機能しているかを細かくチェックすることが大切です。温度調整が不十分であれば、製品の溶解や品質低下といった問題を引き起こす可能性が高いため、装置の定期点検と試運転での確認が重要です。

    このように、シュリンク包装トンネル式でのトラブルを防ぐためには、製品の特性をしっかりと理解し、機械設定やテスト段階での細やかな確認作業を徹底することが求められます。

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  • 充填・包装・ケーサー
  • シュリンク包装装置

小型ピロータイプ密封シュリンク包装機VSP-2000-AI

特徴 / Features ●小型高性能でサーボモーター搭載 小型高性能でコンパクトなボディーにサーボモーター3台搭載。運転音も静かで、生産性、操作性に優れた省スペース設計です。 ●自己診断機能 各種の異常が発生した場合、機械は自動的に停止し、異常内容をディスプレイに表示します。 ●オープンフレーム構造 オープンフレーム構造の為、掃除・調整を容易に行なえます。 ●自動供給装置標準装備 盛り付けコンベヤーと接続するだけで、自動的にタイミングを合わせ包装することができます。 仕様 / Specification 能力 10〜60パック/分 電源 包装機:三相 AC200V 5.1KVA 17A シュリンクトンネル:三相 AC200V 9Kw 30A エアー源 500KPA 100NL/min 据付寸法 長さ:5000mm 幅:998mm 高さ:1900mm 包装能力 長さ:75〜500mm 幅:80〜160mm 高さ:25〜60mm 包材 熱溶着可能なフィルム(最大 460mm) 最大フィルム幅 460mm≧(製品幅+製品高さ)×2+40mm ※本仕様は包装する商品の形状・寸法・特質並びに包装材料等の諸条件によって異なることがあります。 詳しくは、当社までお問い合わせください。

解決できる課題

  • 経費削減
  • コスト削減
  • 自動化
  • 省エネ対策
  • 生産効率改善

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ECOタイプ中・大型包装物対応シュリンクトンネル PS2400A

〇低価格・ECO・高機能 最新のニーズに全て対応いたしました。 〇現行機種VLタイプと同等の標準装備・機能を持ち、さらに断熱効果を向上させたので、外側に触れても熱くない熱風炉になりました。 〇エコ運転機能を搭載、これにより現行機種より使用電力が少なくなりました。 ☆ジャパンパック2011の出展機械の中で省エネECOと低価格で高機能な点が高く評価され、ジャパンパックアワード2011の審査委員賞を受賞いたしました。 特長 ・コンベアースピード調節は、インバーターにより簡単に可変できます。 ・デジタル温度調節器の採用により、炉内の温度が常に安定しています。 ・冷却回路の採用により、ヒーターカットと同時に炉内が冷却され自動的に運転が停止します。 ・ヒーター部が長く熱風量が多いので、被包装物が均一に包装されます。(中・高速機対応) ・風量は、インバーターにより可変できます。 ・風量調整用スライドダンパー付。(前半部、後半部が独立して操作できます) ・メンテナンスを容易にするため、リフトアップシステム(炉のオープン機能)を標準装備しました。 ・炉内幅は、340W・390W・440Wを設定。

解決できる課題

  • 品質向上
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  • 生産効率改善

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