・バンド装置の原理
対象物へのバンドの巻き付け、引き締め、固定、切断の工程で梱包を行います。
①バンド装置の真ん中にワークをセットし、起動ボタンを押すことでバンドが製品を巻き付けに行きます。
②製品にバンドの巻き付けた後に、予め設定されたテンションまで引き締めます。
③締め付けたバンドのテンションが貼られた状態で固定され、ヒーターで熱溶着します。
④溶着されたバンドを切断してバンドの固定が完了します。

・バンド装置の種類
手動式
バンドの巻き付けから切断まで、全てを手動で行います。
小型で持ち運びが可能かつ安価で導入は容易なところが特徴です。ただし製造現場でのライン作業では作業スピードが求められるため手動式のバンド装置の採用は効率的ではありません。

・半自動式
巻き付けは手動で行い、引き締めから切断までが自動です。
対象物を台に乗せ、バンドを引き出して巻き付け、所定の位置にセットすると自動で処理を行います。
作業者による巻き付け強度のばらつきを防ぎ、一定の品質で梱包を行う事ができる点が特徴です。

自動式
対象物を所定の位置に配置してスイッチを押すだけで、全ての工程を自動で行います。
半自動式と同じく、一定の品質の梱包を行う事が出来るほか、スイッチをセンサに変更する事でライン化も可能なので、より効率化を行う事ができます。

バンド装置の本体価格は半自動式で約３０～８０万円、自動式で約１５０～３００万円となります。
装置本体の参考価格で、装置運搬費用や設置工事費用は別途費用がかかります。

・選定のポイント
　　電源、ブレーカー容量
　　　100V、200Vのいずれか、テープの溶着にヒーターを利用するのでブレーカー容量も確認しておきましょう

　　処理能力
　　　自動式の場合、ワークへのバンド巻き付けから切断までボタン一つで１秒以内で梱包が可能です。
　　　自動式は便利ですが処理量によってはオーバースペックになる可能性もあります。
　　　自社工場の処理量によって最適な機種を選択する必要があります。

トラブル事例
同じバンド装置で複数種類のバンドを使用しているが、バンドの送りが悪く詰まりが多発する。

原因①
幅狭バンド⇒幅広バンドに切替わる場合、バンド送り経路が狭く送りに支障が出ている。
原因②
バンド経路の送りローラーやブレーキにバンド由来の紙粉が付着し、バンド送りに支障が出ている。

対策①
複数種類のバンドを同一装置で使用する場合、幅広のバンドに合わせて経路幅を調整する。
対策②
バンド送りローラーやバンド送り経路の定期的な掃除を行う。