FOODTOWNアドバイザー減速機を徹底解説!

減速機とは?

減速機とは、歯車などを使って回転速度を減速してトルクを上げる機器で、減速に対して反比例したトルクを出力することができます。特に歯車を使った減速機は、大荷重に耐え回転比も正確で、最も効率の良い減速機です。
減速機と類似機器として変速機があります。変速機は減速機と同様にモータの回転速度を変える装置です。
二つの違いとして減速機が一定速なのに対して、変速機はモータ回転速度を変化させることが可能です。
モーターは電源周波数で回転数が決まりますが、回転数をコントロールしていない状態では使用できないほど高速で回転しています。モーターの回転数を変速させ、必要な回転数とトルクを得るための機器が減速機となります。
減速機の原理や種類、選定ポイントについて解説していきます。

  • 減速機の種類、原理、使用用途について

    ・減速機の種類
     減速機には様々な種類があります。また、モーターと減速機が一体になったギヤードモーターもあります。
     
    ・遊星歯車減速機:高い精度が要求される場合に適しています。ロボットや工作機械など広く使われています。
     サイズがコンパクト、非常に効率的で高い減速比を得られる一方、専門的なメンテナンスが必要です。

    ・ウォーム減速機:非常に大きな減速を必要とする場合に適しています。コンベアやウインチなどに使われています。
     遊星歯車減速機より安価で静か。

    ・歯車減速機:コンベアのような高出力が必要な場合に適しています。
     シンプルな技術のためメンテナンス費用が節約でき、非常に効率がよい減速機です。

    ・傘歯車減速機:高いトルクが必要な場合に適しています。横回転から縦回転に変えられ頑強で静かですが、高価でメンテナンスが困難です。高出力タイプのコンベヤや農業機械などに使われています。

    ・減速機の原理
     自転車の変速機を思い浮かべて下さい。
     上り坂を登る時の歯車はペダル側が小さく車輪側が大きく、じ様にペダル漕いでも大きな力を得られ代わりにスピードが出ません。
     これが減速機の原理です。

    ・減速機の用途
    ・動力源から出る高速回転を必要な回転数に調整する。
    ・小さな動力源から大きなトルクを得る。
    ・大きな動きを小さな動きに変換する。
    ・動力源が効率よく働けるように速度を変換する。

    ※モーターがあるところにはほぼ減速機が使われています。

  • 減速機導入価格について

    減速機価格は約3~10万円程度となります。求めるトルク、回転速度により適切な減速機の選定が必要です。
    減速機本体のみの参考価格で、モーターとセットで仕様すること、設置費用や調整などは外部業者に依頼する場合
    別途費用が発生します。

  • 減速機選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    減速機の選定ポイント
    入力軸と出力軸の形状、使用するモータの仕様、必要な減速比とトルクを確認しましょう。
    減速機の種類によって長所と短所がある為、用途に最も適した減速機を見つける必要があります。

    ・最大トルク、最小トルク
     減速機の役割の一つである得られるトルクです。減速機はモーターのトルクを上げることができ、
     トルクの影響で部材が回転します。減速機における最小トルクと最大トルクが表記されています。
     トルク数値はニュートンメートル(N/m)で表記されています。

    ・減速比
     減速機のもう一つの役割の減速比の確認です。モーター回転速度をどれだけ減速させるかはモーターの
     使用用途、目的により異なります。最適な減速比を考慮して選定することが必要です。
     モーターの回転速度に基づいて、減速比は出力回転速度を決定することができます。
    ・減速機の取り付けタイプ
     減速機の入力軸と出力軸は、同軸、平行軸、直交軸の3種類があります。
     用途により取り付けタイプも異なるため、用途、目的から選定することが重要です。

  • 減速機導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    減速機本体から異常な発熱と振動が発生し、稼働を続けると停止する懸念がある。

    原因①
    減速機ギヤーオイル量の不足、劣化、使用オイルが不適切なオイルを使用している。
    原因②
    減速機の軸の摩耗、ベアリングが破損している、取り付けが適切ではない。
    原因③
    減速機本体とベースを固定しているボルトが運転振動により緩んでいる。

    対策①
    ギヤーオイルの適切な選定と、適量を注油する。
    対策②
    軸、ベアリングの交換、交換時の心出しを行う。
    対策③
    ベース固定のボルトの増し締めを行う、緩みが目視点検できるよう固定ボルトにIマークを入れる。

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