・プログラマブルロジックコントローラーの種類
主にパッケージ型とビルディングブロック型の2種類があります。

・パッケージ型
　PLCに必要な部品全てがパッケージになっており、安価で手軽に導入できます。
　小規模で簡易なプログラムに適しています。

・ビルディングブロック型
　個々の部品を選定し設備や装置に合ったカスタマイズができ、増設も容易です。
　大規模で複雑なプログラムに適しています。

・プログラマブルロジックコントローラーの原理
　主に入力部、出力部、演算部、メモリ、電源部からなります。
　入力部からデータを受け取り、演算部で演算・加工し、出力部へ信号を送り、機器を制御します。
　・入力部：スイッチやセンサ等接続された入力機器からの信号を取り込みます。
　　入力信号はアナログ・デジタル共に可。

　・出力部：リレーやランプ、モーター等の接続された外部機器に信号を出力します。

　・演算部：PLCの中枢部です。(主処理装置)は、プログラムに従って入力部からの
　　信号を読み込み演算し、結果を出力部に送ります。

　・メモリ：プログラム、入出力信号や数値、演算状態、制御の途中経過などの様々な状態・データを一時的に格納する記憶装置。

　・電源部：PLCに必要な電力を供給する装置。

・プログラマブルロジックコントローラーの用途
　工場全体の制御、生産ラインの制御、機械の自動制御、エレベーター、自動ドア、　ユーティリティ設備など、多くの機械の制御に使われています。　

プログラマブルロジックコントローラーの価格については約５～２０万円程度となります。
選定ポイントにも記載の通り、I/O点数（入出力点数）や処理速度により本体価格が変動します。
プログラマブルロジックコントローラー本体を購入するだけで使用できる機器ではなく、入出力のセンサーやシリンダーなどを設置、組付けし、制御プログラムを入れて使用する機器です。

以下のポイント以外にも選定にあたって確認する事項は多岐に渡ります。
・I/O(デジタル入出力)、アナログ入出力、高性能入出力の点数や入出力方式、入出力先の機器。
・メモリ容量。プログラムを記憶する容量が十分にあるか、入出力データや演算結果等を記憶する容量が十分にあるか。
・処理速度。機械やシステムの性能を十分に生かすのに必要な処理速度があるか。
・外部機器との連携や他PLCとの連携方法について（Ethernet通信、MODBUS®通信、CC-LINK通信など）

トラブル事例
PLCのバックアップバッテリーが低下していることを放置したまま生産を行っており、
停電が発生した際にプログラムデータが全て消えてしまった。

原因①
PLCのデータバックアップ用バッテリーの低下、異常を放置していた。
原因②
バックアップデータを他媒体に記録、保管していなかった。

対策①
バッテリー異常など不具合が出ている際の対処を放置せずに対応する。また、バッテリー交換スケジュール表を作成し管理する。
対策②
バックアップデータは最新版管理して保管しておく。
対策③
PLCの内部メモリでバックアップデータを保持する機能を持つ仕様へ変更する。