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コーティング(表面処理)徹底解説!

コーティング(表面処理)とは?

金属表面処理(コーティング)とは、材料の表面を研磨や塗装、めっき、熱・化学処理などの方法で処理加工することをいいます。食品製造現場では、食材それぞれが持っている物性や質量、サイズのモノを搬送したり、計量して充填したり様々な条件で取扱います。

金属表面処理をすることにより、滑りやすくなることで装置の稼働率向上や剥離性を向上させることで製品詰まりの防止になるといったことが可能になります。

コーティングの種類、選定ポイント、トラブル事例を解説します。

  • 金属表面処理(コーティング)の種類、原理、使用用途について

    ・金属表面処理(コーティング)の種類と使用用途について
    電気めっき
    金属イオンを含む水溶液(めっき液)中で、めっきしようとする製品に電気の還元作用を利用して、金属皮膜(めっき皮膜)を形成します。装飾めっき・防食めっき・機能めっきなどがあり、微小部品から大型製品まで情報機器、自動車、家電など広い分野で採用されている。

    無電解めっき
    電気を使わないめっきで、電気の役目をする還元剤がめっき液に含まれている。
    前処理法が適当であれば、紙・繊維・プラスチック・金属などあらゆるものにめっきが可能で、膜厚の分布はめっきより均一であるが、めっき速度は遅い。置換反応による化学めっきとは違う。

    化学処理(化学皮膜)
    亜鉛めっき後のクロメート処理、リン酸塩皮膜(パーカーライジング)、鉄や鋼製品の黒染め、アルミニウムのクロム酸皮膜など、化学反応を利用して金属製品に薄い硫化物や酸化物の皮膜を形成するもので、金属着色や防錆、密着性を向上させる塗装下地としても用いられる。

    陽極酸化処理
    アルミニウムやチタニウムなどの軽金属に対する表面処理法で、電解液中で製品を陽極にして電解し、酸化皮膜を形成する。
    (アルマイト)皮膜がポーラスであるため染色や着色が行われ、サッシュなどの建材や器物などに適用される。
    低温で処理した硬質皮膜などもある。

    溶融めっき
    亜鉛・鉛・錫・アルミニウム・はんだなどの金属で溶解した中へ製品を入れ、その表面に金属の皮膜を付着させる方法で、どぶづけめっき、天ぷらめっきともいわれる。
    鉄塔などの亜鉛めっきが身近にある。

    真空めっき
    真空にした容器内で、金属・酸化物・窒化物などをガス化・イオン化して製品表面に蒸着させる方法。
    真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、イオン窒化、イオン注入など。窒化チタンは黄金色。

    塗装
    吹き付け塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などがあるが、一般に塗装と防錆・防食のために行われる。
    最近は機能性塗装として、伝導性塗装、非粘着性塗装、潤滑性塗装などが活躍している。

    溶射
    金属やセラミックス(酸化物・炭化物・窒化物など)の粉末を、火炎・アーク・プラズマ中に噴出し、溶解状態にして製品表面に吹き付ける方法で、大型構築物の塗装下地や磨耗防止のセラミック溶射などがある。

    表面硬化
    鉄鋼に対する浸炭・窒化処理・高周波焼入れ硫化処理など、
    金属表層面を変質させて耐磨耗性や疲労強度等を向上させる処理である。

    金属浸透
    製品を加熱して、その表面に被覆金属を付着させ、同時に拡散によって合金層を形成する方法。
    製品にあらかじめ金属をめっきなどで被覆してから加熱する方法と、被覆金属粉末中に埋めて加熱する方法がある。

  • 金属表面処理(コーティング)価格について

    金属表面処理の価格は多くの場合コーティング剤をバッチ式で仕込む場合が多いため、コーティングを行う個数が多ければ1個当たりの単価は下がっていくことになります。
    コーティングを行う部品の形状、面積、個数が価格を算定する根拠となります。
    コーティング剤1バッチ分で〇〇万円という考え方となり、コーティング剤の種類で価格も異なります。
    但し、コーティングサービスとしてサイズに応じた料金プランを設定しているサービスも出てきています。
    参考価格としまして、200㎜×200㎜ 5万円、400㎜×400㎜ 約10万円程度のプランもあります。

  • 金属表面処理(コーティング(表面処理)の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    既存の製品や部品に対して、常にそのままの状態で表面処理ができるとは限りません。
    製品や部品を構成している材質や、寸法、形状、作業工程の変更が求められるなど、表面処理を利用するための条件はさまざまです。
    表面処理により、優れた特性が得られるとしても、製品や部品との相性が悪く、また使用環境や使用条件に適合していなければ、その効果は半減してしまいます。
    それを防ぐには、個々の表面処理の特性を十分に理解しなければなりません。

    次に挙げる6つのチェックポイントに十分に留意した上で、表面処理実施の可否を決定し、最適な表面処理を選定しましょう。

    ポイント1:基材(製品や部品を構成している材料)と利用したい表面処理との相性はよいか?
    銅製品には「めっき」は有効であるものの、「浸炭処理」や「窒化処理」との相性は悪く、不可とされています。

    ポイント2:利用したい表面処理によって、基材の劣化は生じないか?
    処理温度が高い場合、材料の種類によっては基材が軟化、脆化、変形などを生じる恐れがあります。

    ポイント 3:対象製品や部品の表面状態は、利用したい表面処理に適しているか?
    表面が油脂類やさびなどで汚染している場合は、全ての表面処理の障害になるため、あらかじめ除去する必要があります。
    また対象製品の表面粗さは、「塗装」や「溶射」のように粗い方が有利な場合と、「PVD」のように滑らかな方が有利な場合があります。

    ポイント 4:対象製品や部品の形状は、利用したい表面処理に適しているか?
    形状が複雑な製品や、細孔内面や伱間側面などに表面処理を施さなければならない場合、「電気めっき」や「PVD」によって、全面を均一に処理することは難しく、不可とされています。

    ポイント 5:利用したい表面処理は、処理対象となる製品や部品の使用環境に適合しているか?
    「高周波焼入品」は、使用温度が 200℃以上になると軟化現象を呈するなど、注意が必要です。

    ポイント 6:利用したい表面処理によって得られる効果は、コスト面で過剰品質にならないか?
    表面処理を施すことで効果が得られる半面、当然コストアップになります。モノづくりにおいては、見過ごすことはできません。

  • 金属表面処理(コーティング)導入後のトラブル事例、事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    包装機のエンドシールで剥離性を向上させるためにヒーターブロックにコーティングを行ったが
    コーティング後のヒーターブロックでシールを行ったらシール面がシワになるものが発生した。

    原因①
    ヒーターブロックにコーティングを行ったことで、ヒートシールする際のブロック同士のクリアランスが狭くなった。
    原因②
    ヒーターブロックのコーティング後、ブロックの取り付け状態に歪みがあった。

    対策①
    コーティングにも厚みのある仕様もありますので、コーティング後の状態でシール状態の確認を行う。
    対策②
    ヒーターブロックを外す際には、ケガキ線を入れるなど元の位置に戻せるようにしていく。

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DLCコーティング(FDA対応)

DLCコーティングとは、1μmの薄膜被膜です。耐摩耗性と潤滑性に優れ、金属が擦れて発生する摩耗粉などを抑制できます。弊社DLCコーティングはFDAの認証を取得済みです。 特徴1 ダイヤモンドの様な膜で硬く、潤滑性に優れます! DLC(Diamond-Like-Carbon)コーティングは、高硬度、低摩擦係数、耐凝着性、赤外線透過性、デザイン性、生体親和性、ガスバリア性、耐腐食性など様々な機能を持っており、医療、食品、機械でもすでに色々なところで使われています。ステンレス同士が擦れると摩耗粉が発生しますが、DLCをコーティングすると、ほとんど摩耗粉が発生しません。 この処理は人体と同じ炭素と水素から構成されており、生体親和性に優れているため安心に使用できるのが特徴。 市場採用例としては市販 PETポトルの内面に採用されています(お茶、ワイン、お酒用)。弊社では大手コンビニの製麺用切刃に採用されており、カスリの摩耗粉が抑制されたと報告されています。 特徴2 耐腐食性、耐熱性に優れています! ステンレスは耐腐食性に優れていますが、塩分の多い食材では腐食してしまいます。DLCコーティングをする事で更に耐腐食性が向上し、また、弊社DLCコーティングはFDAの認証を取得している為、食品が直接触れる部品にも安全にご利用頂けます。また、耐熱性にも優れ、フッ素系樹脂コーティングの耐熱温度はおよそ250℃ですが、DLCコーティングはおよそ400℃です。 特徴3 弊社の DLC コーティングは FDA にて認証※ FDA とは、アメリカ合衆国保健福祉省配下の政府機関であるアメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration)のことです。米国で販売される食品、飲料、化粧品などの認可や規制、安全性や有効性についての評価、また違反事例の取り締まりなどは全て FDA の管轄下にあります。米国内でこれらの製品を販売するには、FDA に対して事前に適切な通知・登録、または FDA からの許可を取得する必要があり、適切な通知、登録、許可なしで米国へ持ち込んだり販売したりした場合、違法行為となります。 ※FDAの認証を取得したDLCは、弊社の一連の製造工程(前処理および後処理などを含む)を経てコーティングされるDLCです。

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