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FOODTOWNアドバイザー徹底解説!

食品工場に特化したFOODTOWN自動化専属アドバイザーが独自の視点で各製造⼯程や商品種別について徹底解説︕
説明だけでなく、導入時の確認すべき事項や選定ポイント。導入後のトラブル事例や事前対策ポイントなど現場で役立つ情報を掲載しています。

除電装置とは?

除電装置とは、帯電した物質・物体・機器などから静電気を除去する装置のことをいいます。
静電気は日常生活でも様々な場面で発生していますが、日常生活では気にならない静電気のレベルでも製造現場では不良品や工程トラブルの原因になっている場合があります。

静電気が影響して起こる不具合やトラブルとして、パーツフィーダーの製品詰まり、検査装置や測定装置の誤作動、印字捺印ミス、塗装印刷ミス、シートや樹脂面などへのホコリや毛髪の付着、電子部品の静電破壊などがあり様々な場面で影響している可能性があります。有効に除電装置を活用して静電気に対する対策を行うことが重要です。
除電装置の種類や選定ポイント、トラブル事例を解説します。

  • 除電装置の種類、原理、使用用途について

    ・静電気対策の除電としては、一般的に多くの方法や器具があり、アースの設置、イオナイザー、加湿(湿度管理)、除電ブラシなどがあります。

    アースの設置
    対象物が導体であればアースを接続するだけで静電気をなくすことができます。

    イオナイザー
    電源を使って針先に電圧を印加すると、コロナ放電という弱い放電が起きます。
    コロナ放電が発生すると、電極針の周りの空気がイオンに変化します。
    電圧印加式除電器は、こうして発生したイオンを帯電した対象物にぶつけて静電気をなくします。

    加湿(湿度管理)
    一般的に相対湿度が65%を超えると静電気は発生しにくくなり、発生しても自然に逃げていく値の目安とされます。

    除電ブラシ
    基板製造時の飛びはんだのはんだボールの除去や異物除去、プリント基板の静電気の除去に使用します。
    毛先が曲がるほど強くなでないでください。

  • 除電装置の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    ・アースの設置
    静電気対策の基本は発生した静電気を留めておかず、アースする(大地に逃がす)ことです。
    帯電する可能性のある導体はすべてアース線から大地につながるようにします。
    静電誘導に対しても、アースすることで電荷のバランスが保たれます。

    ・イオナイザー
    除電器を選ぶ際は下記のポイントを確認し、使用する条件に適しているか確認します。
    設置距離/範囲:対象とする帯電物迄の距離及び対象範囲がワイドかスポットになります。
    電圧印加方式の選択:AC(交流)方式及びDC(直流)方式
    除電器候補の選定:除電器の能力(除電速度、イオンバランス)の確認、価格。
    対象とする帯電物迄の設置距離及び範囲により、使用できる電圧印加方式が限定される。
    その中で、使用すべき電圧印加方式を検討する。

    ・加湿(湿度管理)
    静電気の発生を抑えて、細かな作業もスムーズに行うことが出来る反面、結露やさびによる機械、機器への悪影響が懸念される。

    ・除電ブラシ
    用途に合わせた型とサイズ(mm)を確認してください。砥材を確認してください。
    ゴールドブラシ:汎用性の高い有機導電性繊維です。ホコリと静電気を同時に除去します。
    カーボンブラシ:ゴールドブラシより固く、印刷工程などに適しています。
    ストロングカーボンブラシ:耐熱・耐薬品性に優れ、プリント基板の静電気の除去に適しています

  • 除電装置導入後のトラブル事例・事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    フードプリンタでの印刷工程で静電気防止と稼働率向上のために加湿装置を導入したが、過湿状態になり設備の錆びや結露を起こしている状態となった。

    原因①
    静電気防止で加湿器を導入したが、湿度の制御は行っておらず常時加湿状態となっていた。
    原因②
    フードプリンターの材質に鉄を使用していたため、錆びの発生や進行が速かった。

    対策①
    加湿器の導入と合わせて湿度制御も入れることで適正湿度に保つことを目的として装置の導入仕様を決定する。
    対策②
    食品製造現場で採用する装置、機器はステンレスやアルミなど洗浄や結露など水分に耐性のある材質を使用する。

  • 除電装置価格について

    除電装置はアースの設置や加湿など大きな費用を掛けずに行うことができる対策も多いです。静電気によるトラブルのリスクを低減させておくことが重要です。
    原材料の受入口や玄関でのユニフォームの除電として活用できる除電ひもなどは50m巻き3~5万円程度です。
    クリーニング済のユニフォームは乾燥機使用とユニフォーム同士の摩擦により帯電していることが多くあります。帯電したユニフォームには毛髪や埃の付着などもあり、製造工程への異物持ち込みのリスクにも繋がります。除電装置や除電対策品を効果的に設置していくことが重要です。

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