FOODTOWNアドバイザーポンプを徹底解説!

ポンプとは?

食品用ポンプとは、製造工程の中で主に液体を移送するために使用されています。
飲料、乳業メーカー、酒造メーカー、調味料を製造するメーカーなどは混合調合や原料移送、充填工程など製造工程の至る所にポンプが使用されています。他にも固形食品の原料移送(調味ソース、オイル)の工程でも使用されています。
食品用ポンプの中でも、使用する食品や用途、流体の種類や特徴に適した構造の様々なポンプがあります。各現場のニーズに合わせ、自社工程に適している食品用ポンプの仕様を選ぶことが重要です。
食品用ポンプの種類、用途、トラブル事例について解説していきます。

  • ポンプの種類、原理、使用用途について

    ・マグネットポンプ
     マグネットポンプはポンプケースが完全密閉型で内側と外側の磁石で動力を伝達する構造のポンプです。
     ポンプケースが完全密閉型で液漏れが生じることはありません。アルコールや調味料などの原料や製品を液漏れさせずに移送させることができるので衛生的且つ経済的な生産に繋がります。

    ・フィルポンプ
     フィルポンプは1分間に60~80リットルの移送が可能で、尚且つ手元のバルブで流量をワンタッチ調整が可能です。
     工業用から食品まで使用でき、液体をかき混ぜないポンプ構造で耐久性にも優れたポンプです。

    ・ダイヤフラムポンプ
     食品工場、製薬、化粧品工場などの衛生面を重視される製造現場で使用され、洗浄性が高く汚れが 付着しにくい構造が特徴のポンプです。食品用ポンプは移送物が潤滑剤代わりとなり空運転は好まれないものも 多いですが、渦巻き型のポンプと違い摺動部が接液していないため空運転も可能なポンプです。構造としてダイヤフラムの往復運動で液体を送液するため、液質の変化を最小限に留めることが可能です。

    ・ギヤポンプ
     ギヤポンプは圧力の上昇に伴う吐出量の変動が少なく、定量性が特徴のポンプです。
     ギヤの回転数を変化させることにより吐出量をコントロールすることが可能で、さらに送液の粘度変化にも対応が可能なので低粘度から高粘度の液体まで1台のポンプで賄うことが可能です。

  • ポンプ価格について

    ポンプ本体参考価格は選定ポイントで解説した通り、流量などのスペックにより変わります。
    食品工場で多く使用するサイズ、スペックとしては約10~50万円が多くなっています。
    ポンプ本体のみで使用できるものではなく、送液する液体用タンク、ポンプ前後の送液配管、充填機などが合わせて必要となります。

  • ポンプ選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    ポンプは容量が大きすぎてもエネルギーの無駄遣いになり、小さくては期待した移送搬送ができません。
    ポンプの基本機能は、単位時間当たりにどの位の量の液体を、どの位の高さのエネルギーを持って送り出すことができるかとという点になります。どの位の量の液体を流せるかを「流量」、エネルギーの高さを「全揚程」といいます。全揚程は、ポンプの吸い込み側と吐出し側の高低差と圧力差から求められる「実揚程」と、液体を送るために必要な配管系統損失」の合計のことを指します。
    揚程とは、ポンプが液体を何メートルの高さまで汲み上げることができるかという能力を示したものです。
    ポンプが持つ汲み上げ能力で、単位は通常、メートルで表します。
    配管系統損失とは、ポンプで送液する際に通っていく配管経路で流量を低下させる要因となる配管がどれだけ配置されているかということになります。
    配管経路を迂回させるためにエルボ(L字配管)を使用している箇所やフィルター、異径配管を使用すると圧力損失が発生し、ポンプのスペックでカバーしなければなりません。
    ポンプの能力は全揚程と流量をセットで表し、どちらか一方の数値が満足していなければ想定した設置個所で機能を果たせなくなります。
    導入を検討する際は、過不足なく全揚程を算出することと合わせて流量をポンプメーカーへ伝えてください。

  • ポンプ導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    ポンプドライ運転(空運転)
    ポンプケーシング内や吸い込み配管内が液体で満たされていない状態でポンプを運転することをドライ運転といいます。
    ドライ運転が起きるとベアリングの破損、羽根車やモーターの焼付きが発生することに繋がります。ポンプ自体の破損にも繋がるため注意が必要です。
    ポンプ設置位置が送液元のタンク液面より上にある場合、且つポンプ始動時に発生しやすいため確認をおこなってください。

    対策①
    ポンプへの呼び水やエア抜きを確実に行う
    ポンプ運転の初期作業として呼び水やエア抜きを確実に行うことが重要です。
    ポンプまでの吸込み管を液体で満たし、エア抜きバルブから液体が出てくるまで
    エア抜きを行ってからポンプを始動させることを行います。

    対策②
    ポンプ停止時に液体の逆流を防止する
    構造及びポンプの設置条件上、動力を停止すると液体がタンクに逆流します。
    逆流するとポンプ内部と配管経路が空状態となり、毎回呼び水やエア抜きを行う必要性があります。
    ポンプの特性に合わせてチェックバルブやフート弁などを用いて逆流を防ぐことが重要です。

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