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FOODTOWNアドバイザーが徹底解説!
食品工場に特化したFOODTOWN自動化専属アドバイザーが独自の視点で各製造⼯程や商品種別について徹底解説︕
説明だけでなく、導入時の確認すべき事項や選定ポイント。導入後のトラブル事例や事前対策ポイントなど現場で役立つ情報を掲載しています。
食品用備品(掃除用具、結束バンド等)とは?
食品用備品の中でも、掃除用具と結束バンドについて説明します。
食品工場の製造現場で使用されるブラシやバケツ、モップや雑巾など必要な道具は工程や使用環境によりますが使用する材質や形状に配慮して選定することが大切です。ブラシであればHACCP対応の毛が抜けにくい構造になっているものや、バケツは割れにくい素材のモノを選定するなど異物混入対策の観点で選んでいきます。
掃除用具は使用する工程、エリアごとに設置することが望ましく、衛生管理レベルの違う工程間を掃除用具が行き来することによって衛生レベルを保つことができない可能性にも繋がります。
食品工場で使用する備品関連について、その種類、選定ポイント、トラブル事例について解説します。

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食品用備品の種類、原理、使用用途について
結束バンドについて
結束バンドは、半製品や仕掛品の袋保管物の口を縛る用途や設備の配線をまとめる用途として使用します。
結束バンドの多くは樹脂製ですが、食品製造現場で使用する結束バンドには異物混入対策に配慮したものを使用します。
樹脂材のみの結束バンドでは仮に製品中へ混入してしまった際に、金属検出器や軟X線検査装置で検出することが難しいという問題があります。そこで結束バンドに金属を練り込んだ金属探知機検出対応結束バンドを使用することによって万が一固定している結束バンドが脱落、製品中へ混入してしまった場合でも、検査機器による検出が可能になります。
金属練り込みの結束バンドの他にも、ステンレス製の結束バンドもあります。
製造ラインの真上に位置している配線をまとめる用途で使用しますが、エアシリンダーなどの可動部配線で使用すると反復動作で配線の被覆が破れてしまい、異物化する恐れもあるため使用する工程や設置場所には注意が必要です。 -
食品用備品選定ポイント、導入時の確認ポイントについて
掃除用具の選定ポイントについて
・スポンジ、たわし
ちぎれカスが出にくい耐久性に優れた不織布性のものを選ぶ。
菌の繁殖を防ぐ抗菌加工が施されたものにする。
乾燥しやすい水キレの良いものにする。
・ブラシ
HACCP対応の毛が抜けにくい構造のモノを選定する。
・モップ、バケツ
割れにくい材質を選定する。
掃除用具の管理方法について
掃除用具も清潔な状態に管理しておかなければ、掃除用具が菌の繁殖温床となってしまいます。
工程間での二次汚染を防止するために掃除用具の保管場所が工程それぞれに必要です。
・置き場所を決める
掃除用具保管場所の置き場所を決めることによって保管した際にはすぐに気づくことができるます。
・掃除用具を確認する
掃除用具に破損や劣化がないか確認します。掃除用具に欠損があったり、ブラシの毛が抜けかかっていると
異物混入の原因になることもあります。不備のある掃除用具は使用せず交換するようにすることが大切です。
・マニュアルを作成する
掃除用具に関するマニュアルを作り、掃除用具をどのように洗浄や保管しているかが分かるようになることで
同じ製造現場で働く誰もが同じ基準で管理することができるようになります。 -
食品用備品導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて
トラブル事例
金属を練り込んだ結束バンドを使用しているが、結束バンド先端の余分な分をカットしたがカットする際に破片が製造ライン内に混入してしまった。
原因①
製造ラインが通常通り稼働している状態で、ライン周辺で結束バンドをカットしている。
原因②
結束バンドをカットする行為が異物混入リスクがある行動をしている。
対策①
製造ラインが稼働している状態で、ライン周辺で何らかの加工作業はしない。
対策②
結束バンドは原則カットせずに使用する(原形であれば異物混入していないことも容易に判別できる) -
食品用備品価格について
結束バンドで金属を練り込みタイプ 100本入り約2000~3000円が相場です
金属を練り込みなしタイプで価格は約500~1000円なので約3倍ほどの価格差があります。
掃除用具については、「食品工場用 掃除道具」などで検索かけると検索が可能です。