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FOODTOWNアドバイザーが徹底解説!
食品工場に特化したFOODTOWN自動化専属アドバイザーが独自の視点で各製造⼯程や商品種別について徹底解説︕
説明だけでなく、導入時の確認すべき事項や選定ポイント。導入後のトラブル事例や事前対策ポイントなど現場で役立つ情報を掲載しています。
ふるい装置とは?
ふるい機(篩機)とは、一定の網目を有するふるいに粒体を入れて振動させることで、粒の大きさに応じて粒体を分別する装置です。
ふるい機を使用することにより、粒径の材料を規定範囲内ごとに選別して複数種類の製品を製造したり、異物除去ができるため、粒状製品の付加価値や品質の向上に役立ちます。
主に、粒状・粉状・角状原料の分別に使用されますが、調味料やソースといった液状の分別にも使用される場合があります。

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ふるい機の種類、原理、使用用途について
・ふるい機の原理
ふるい機は、網状のふるいを振動させることによって網目の隙間よりも小さい粒径の材料のみを通過させます。
ふるい上に滞留した粒体は装置外に排出され、通過した粒体は次のふるいに送られます。ふるいの個数は装置によって異なります。
・ふるい機の使用用途
主に以下の3つの用途に使用されます。
・粗粒除去(スカルビング):規定範囲より粒径の大きい材料や異物の除去
・分級、整粒(サイジング):規定内の粒子径材料を得るための操作
・粉抜き(リファイニング):粒径の小さい微粉の除去
原料が入荷した際の異物除去、混合・乾燥などの各種工程前後の整粒、梱包前の規格検査などで活用されます。
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ふるい機の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて
選定ポイントについて
・ふるい機に投入製品の特性
投入物の大きさや形状によってふるい機の投入ホッパー仕様に影響します。
・網目の大きさ、段数
振動ふるい機の製品を通過させる網目の大きさにより仕様が変わります。
網目の大きさのことをメッシュサイズと表現する場合もあります。
メッシュサイズは数字が大きくなればより細かい網目ということになります。
・粉体原料の処理能力
処理能力により、粉体投入部分の径が変わります。
・設置場所、設置スペース
振動ふるい機であるため、1階以外に設置する場合、床面の振動が大きくなる場合があります。
設置スペースの大きさと合わせて確認しておくことが必要です。 -
ふるい機導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて
トラブル事例
品種切替で分解清掃を行った後の組付けで、クランプ取り付け固定がズレており、振動ふるいで鉄粉が発生した。
原因①
分解清掃を行った後の組付けに不備があった。
原因②
清掃後の組付け完了後、試運転を行い異常がないか確認を行わずに生産を再開した。
対策①
分解後の組付けは習熟を持っている担当者で確実に行う。
対策②
組付け完了後、生産開始前には設備の組付け不備や試運転での接触確認を行う。 -
ふるい機価格について
ふるい機価格については、ふるいの処理能力で大まかに価格が分かれています。
振動ふるい機の製品投入箇所径
400~500㎜サイズ 約140~160万円
1000㎜サイズ 約200~220万円
ジャイロシフター 約180~200万円
本体のみの参考価格であり、導入には装置運搬費用、設置工事費用が別途必要です。