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FOODTOWNアドバイザーが徹底解説!
食品工場に特化したFOODTOWN自動化専属アドバイザーが独自の視点で各製造⼯程や商品種別について徹底解説︕
説明だけでなく、導入時の確認すべき事項や選定ポイント。導入後のトラブル事例や事前対策ポイントなど現場で役立つ情報を掲載しています。
破砕・粉砕装置とは?
対象物を大まかに砕くのを破砕(はさい)と呼び、より小さく砕くのを粉砕(ふんさい)と言います。
どのくらいの大きさにするかによって機種(機械)が変わります。使用用途に合った種類を選ぶ必要があります。
製造工程では原料の一次加工や混合工程で比較的多く採用されています。
破砕・粉砕装置の種類、使用用途、選定ポイントなどについて解説します。

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破砕・粉砕装置の種類、原理、使用用途について
破砕機の種類について
■一軸破砕機
回転刃と固定刃、プッシャーによって、削り取るように破砕を行います。
破砕物はスクリーンを通過できる一定以下の大きさになるまで破砕を繰り返します。
このため
・二軸式破砕機に比べると時間ごとの処理量が少ない
・粒度調整が可能
という特徴があります。
■二軸破砕機
2対の刃によって、はさみで切るように破砕を行います。
このため
・一軸式破砕機に比べると処理量が多い
・破砕物は基本は短冊状に破砕され、一軸破砕機と比べ処理が荒い
といった特徴があります。一軸破砕機に投入する大型の破砕物の前処理として使用する場合もあります。
■四軸破砕機
軸が4四軸破砕機だから二軸の倍処理できると思われがちですが、実際の大きな違いはスクリーンを搭載できるという点です。
主に破砕している部分は二軸破砕機と同じ二軸です。
その破砕している二軸上部横に搭載されている別の二軸がスクリーンを通過しなかった材料をかきあげることによって、
二軸破砕機にスクリーンが搭載できないデメリットを補っていることが最大の特徴です。
粉砕機の種類について
数十ミリメートル以下の対象物を数百マイクロメートル以下にまで粉砕するのが「粉砕機」です。
粉砕機を大まかな種類にわけると、「微粉砕機」と「超微粉砕機」の2つになります。
微粉砕機
微粉砕機は「ローラーミル」「ジェットミル」「高速回転粉砕機」「容器駆動型ミル」の4種類にわかれています。
さらに、「高速回転粉砕機」はハンマーミルとピンミル、「容器駆動型ミル」は回転ミル・振動ミル・遊星ミルに分類されます。
ローラーミル
数個のローラーの重力・遠心力が回転するテーブル・鉢形の粉砕容器に押しつける構造です。間に挟まれた対象物を圧縮粉砕します。
ジェットミル
数気圧以上の圧搾・高圧空気や高圧ガスを噴出させ、ジェット気流で原料粒子を加速させます。
粒子の衝突・衝撃作用によって粉砕します。
高速回転粉砕機
ハンマーミル
高速回転のハンマーで供給粒子に衝撃を与え粉砕します。粉砕製品の粒度コントロールが可能です。
ピンミル
数十本のピンを向かい合った2枚の円板表面につけ、高速回転させることで対象物を粉砕します。
容器駆動型ミル
回転ミル
水平軸を中心に容積の3分の1を満たす量の粉砕媒体を回転円筒の中に充填します。回転によって対象物を粉砕します。
振動ミル
円筒状またはトラフ状のミル内に粉砕媒体を充填します。ミルに振動を与えることで媒体が動き、粉砕します。
遊星ミル
対象物と一緒に粉砕媒体を充填した容器が自転し、公転する機構による衝突力で粉砕します。
超微粉砕機
超微粉砕機には「媒体撹拌(かくはん)ミル」と呼ばれる種類があります。媒体撹拌(かくはん)ミルは、
「アトライター」と「ビーズミル」の2種類です。
アトライター
約3~10ミリメートルのボールを使って棒状の撹拌(かくはん)アームで対象物を粉砕します。
ビーズミル
容器の中に媒体となるビーズを充填し、アジテータの回転でビーズを衝突させ粉砕します。
粉砕機の使用方法
粉砕機の使い方はとても簡単です。対象物をはさみこむタイプや粉砕機の投入口から対象物を入れるタイプまであります。
対象物をセットしたら電源を入れるだけで粉砕できるシステムです。また、家庭用の小型粉砕機の中には手動タイプもあります。
最近では、さまざまな種類が登場しているので比較してみてください。 -
破砕・粉砕装置の選定ポイント、導入時の確認ポイント
破砕機の性能を見る5つのポイント
①破砕後の排出サイズがしっかりと揃っているか。
②破砕困難物といった材料でも力負けしないだけのパワーがあるか。
③異物が入っていても故障しないだけの耐久性があるか。
④大量処理が可能か。
⑤メンテナンスがしやすい工夫があるか。
粉砕機の導入について
粉砕機の導入を考えている方は、導入方法や業者選びのポイントを知る必要があります。
粉砕機の導入は、「新品」「中古」「レンタル」と3つの方法があり、それぞれの特徴・方法から検討が必要です。
新品の場合
真新しい粉砕機を購入したい方は「新品」がおすすめです。新しい状態で使うことができるため、すぐに故障するリスクを回避できます。
粉砕機の新品を取り扱っている専門メーカーがあります。専門メーカーは1つの品種に特化しているため、経験と知識が豊富です。
よって、使用目的に合った種類が導入できるでしょう。
レンタルの場合
一定期間だけの使用なら「レンタル」をおすすめします。業者の中には販売と同時にレンタルをおこなっているとこもあるのです。
レンタルで注意しておきたいのが、レンタル期間になります。いつの間にかレンタル期間がすぎて、延滞料金を支払うはめになったと
いうことがないように注意が必要です。レンタルか購入かで迷った場合は、「目的」と「使用期間」を考慮します。
粉砕機の購入価格とレンタル料金を比較しながら、どちらがベストが決めていきましょう。 -
破砕・粉砕装置導入後のトラブル事例、事前対策ポイント
トラブル事例
原料由来で金属などの硬質異物が混入しており、破砕部分で金属同士が削れ金属片が原料と一緒に粉砕された。
原因①
粉砕機に投入する原料には異物などが混入している可能性が考慮されていない。
原因②
原料の仕入れ元の良品基準と自工程で使用可能な原料の良品基準が違う可能性がある。
対策①
粉砕機に投入する前にマグネット棒などでサイズの大きな金属製の異物については除去できるようにする。
対策②
原料仕入れ元に対し、自社としては異物となる基準のフィードバックを行い、共有する。 -
破砕・粉砕装置の導入価格について
破砕・粉砕装置の本体参考価格は約50~300万円程度が多くなります。
破砕・粉砕部分の機構、粉砕したい対象製品の条件などにより機器選定を行うことになります。
事前にテストを行い、適切に破砕できているか成果物をみて判断することが重要です。
上記価格は本体のみの参考価格で、装置運搬費用や設置工事費用は別途必要となります。
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