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洗浄装置徹底解説!

洗浄装置とは?

洗浄装置とは、シャワーやバブリングなどの水流を利用して、食品や製品から異物を除去するための洗浄機です。この装置は、虫や毛髪、動物毛、貝殻片、食材のヌメリなどを効果的に除去し、品温を下げて後工程での加工を容易にする機能を持ちます。さらに、原料の残留農薬を基準値以下にするためにも活用され、食品の品質保護を実現します。葉物野菜、根菜類、果物、食肉、水産物など、様々な食材に対応可能で、連続した洗浄が可能です。洗浄機の種類、原理、選定ポイントを食品加工のニーズに合わせて解説します。

洗浄後の品質保護のために食材や製品の特性によって水に浮く、沈む、洗浄薬剤の仕様有無などを考慮必要があります。
洗浄装置の種類、原理、選定ポイントを解説します。

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  • 洗浄装置の種類、原理、使用用途について

    ・洗浄装置の種類
    洗浄物の種類にあわせた製品仕様があります。
    洗浄槽内で浮くもの(葉物野菜や果物等)を洗浄する際は、上段ノズルと搬送コンベアで洗浄します。
    上段ノズルで製品に水流を当て沈ませる形で搬送コンベアで搬送していきます。
    洗浄槽内で沈むもの(根菜類・食肉・水産物等)を洗浄する際は下段ノズル、と搬送コンベア、搬出コンベア、ブロアを使用して洗浄します。下段ノズルで沈んでいる製品に水流を当てながら搬送コンベアで搬送していきます。
    製品が沈んでいる状態なので傾斜のついた搬出コンベアで水中から取出し、ブロアで排出していきます。

    ◎食品工場で使用される洗浄装置には、以下のような機能が人気です。
    [高圧洗浄機能]
    高圧の水流を使用して、食品製造ラインや設備に付着した頑固な汚れや残留物を効率的に除去します。この機能は、特に硬化した食品残渣や油分の除去に効果的です。

    [自動化されたフロアスイーパー]
    自動化されたフロアスイーパーは、広範囲の床を迅速かつ効率的に清掃します。多機能なモデルでは、吸引とブラッシングを組み合わせ、床の微細なゴミや粉塵を同時に除去します。

    [蒸気洗浄機]
    高温の蒸気を使用することで、化学薬品を使わずに効果的な殺菌と清掃を行います。これは食品製造の安全基準を満たすために重要で、特に細菌や微生物の除去に有効です。

    [産業用バキュームクリーナー]
    強力な吸引力を持つバキュームクリーナーは、床面や設備に残った粉塵や小さなゴミを効率的に吸引します。特に、HEPAフィルターを搭載したモデルは、微細な粒子をも逃さず捕捉することができます。
    これらの機能を備えた洗浄装置は、食品工場における衛生管理の強化と生産効率の向上に大いに貢献しています​。

    ・洗浄装置の洗浄方法、原理
    製品投入口から洗浄装置内に送り出された食材に対して、噴射された水流やバブリングを当てて異物を除去していきます。除去した異物の再付着を防ぐために、洗浄装置内の要所要所で回収を行います。比重の軽い異物は、水面を流れていくため水面のキャッチャーにより回収します。比重の重い異物については、装置内底面に沈殿することになりますので底面に傾斜をつけて排水時に異物も同時に排出します。

    ・洗浄装置の付帯設備
    洗浄装置を循環させる水を冷水にすることにより、食材の鮮度保持にも繋がります。
    葉物野菜などの比較的軟らかい野菜は、常温水よりも10度以下の冷水を使用することにより鮮度が保持し続けます。
    季節により使用する水の温度が変わると、後工程の加工手間、品質のバラツキにも繋がりますので安定した水温の洗浄水を使用することにより、原料の歩留まり向上にも貢献します。
    機械の連結によって、洗浄・異物除去・殺菌・すすぎのライン化も可能です。

  • 洗浄装置価格について

    洗浄物の特性、処理能力により装置の仕様は変わります。
    ここでの参考価格の装置仕様は処理能力500~800㎏/時間、洗浄槽長さ3.5m 約600万円となります。
    本体のみの価格であるため、装置運搬費用、設置工事費用は別途必要です。

  • 洗浄装置の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    洗浄装置の選定ポイントについて
    洗浄装置の選定において、適切な機器を選ぶためには、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。以下は、そのポイントを詳しく説明します。

    1. 洗浄する食材に対応した製品仕様か
    ◎詳細
    洗浄装置は、対象となる食材や製品の特性に応じて、その仕様を慎重に選定する必要があります。食材の浮沈特性や、付着しやすい異物、除去したい異物の種類、食材の硬さや重量などが洗浄効果に直接影響を与えるため、これらの要素をしっかりと把握することが重要です。
    例えば、葉物野菜のように水に浮きやすい食材には、バブリング方式やスプレー方式が適している一方、根菜類のように水に沈む食材には、アジテーションや強い水流を利用する方式が効果的です。また、柔らかい果物や葉物野菜は、過度な物理的刺激で破損しやすいため、穏やかな洗浄方法を選択する必要があります。一方で、硬い野菜や重量のある食材には、強力な水流やブラシを使った洗浄が求められる場合があります。

    ◎影響
    食材に合わない洗浄装置を選んでしまうと、製品が破損したり、歩留まり率が低下するリスクが高まります。これは、食品工場の効率やコストにも大きく影響を与えるため、事前に食材の特性と装置の仕様をしっかりと確認し、適切な装置を選定することが不可欠です。

    2. 処理能力(供給量)はどれだけあれば十分か
    ◎詳細
    洗浄装置の処理能力は、生産ライン全体の効率に直結する重要な要素です。前後の工程とのバランスを考慮し、洗浄装置が処理する食材の量が、次工程への供給量を満たしているか、また過剰になり滞留が発生しないかを確認することが必要です。
    例えば、洗浄装置が過剰な処理能力を持っている場合、次工程での製品滞留が発生し、生産ラインの効率が低下する可能性があります。一方で、処理能力が不足している場合、次工程への供給量が不足し、生産全体のスピードが遅くなる恐れがあります。

    ◎影響
    適切な処理能力を持つ洗浄装置を選定することで、生産ライン全体のスムーズな稼働を確保でき、効率的な生産が可能になります。逆に、処理能力を誤って選定すると、ライン全体の効率低下やボトルネックの発生につながり、生産コストが増加するリスクがあります。

    3. ライン化する計画があるか
    ◎詳細
    洗浄装置を単体で使用するか、またはインライン式で他の工程と連携させるかによって、装置の配置レイアウトや作業動線が大きく異なります。将来的に生産ラインを自動化する計画がある場合、洗浄装置の選定においてもその計画を見据えることが重要です。
    インライン式の洗浄装置は、他の装置との連携が容易で、全体の作業効率を高めることができますが、その分設置場所やスペースの確保が重要となります。また、既存の設備との互換性や接続性も確認する必要があります。

    ◎影響
    将来的なライン化を考慮していないと、後々の装置追加やレイアウト変更が困難になり、結果として余計なコストが発生する可能性があります。事前に長期的な構想を立て、洗浄装置の設置場所やスペースの利用方法を計画することが、効率的なライン構築の鍵となります。

    4. 使用水量、排水量は許容範囲内か
    ◎詳細
    洗浄装置が使用する水の量や排水量は、環境規制や地元の条例に従う必要があります。特に、水道水や上水の使用量、そして排水量に関しては、地域の規制が存在する場合が多く、これに従わないと追徴金や罰則が科されるリスクがあります。
    装置の選定時には、使用水量が施設全体で許容される範囲内に収まっているか、排水処理能力が十分であるかを確認する必要があります。場合によっては、水の再利用や排水処理システムの導入を検討することも必要です。

    ◎影響
    使用水量や排水量を適切に管理しないと、環境負荷が増大し、法的な問題に発展する可能性があります。また、規制を満たすために追加の設備投資が必要になる場合もあります。事前に規制を確認し、洗浄装置がこれに適合しているかを検討することで、後々のトラブルを防ぐことができます。

    ◎結論
    洗浄装置の選定は、食品工場の生産効率や製品の品質に大きな影響を与える重要なプロセスです。食材の特性に応じた装置仕様の選定、処理能力の確認、ライン化の計画、水使用量と排水量の管理など、多くの要素を総合的に考慮する必要があります。これらのポイントを十分に検討し、適切な洗浄装置を選定することで、効率的で持続可能な生産体制を構築し、長期的なビジネスの成功を支えることができます。

  • 洗浄装置導入後のトラブル事例、事前対策ポイントについて

    トラブル事例の概要
    食品工場において、次亜塩素酸ナトリウムを使用した洗浄装置で製品の殺菌を行っていました。しかし、洗浄水の濃度確認が徹底されていなかったため、出荷時の検査で一般生菌数が基準値を超えるという問題が発生しました。このような問題は、製品の安全性と品質を大きく損なう可能性があり、場合によってはリコールや訴訟に発展するリスクがあります。

    詳細な原因分析
    原因①: 濃度確認の不備
    問題点: 洗浄装置での洗浄水の作成は手順通りに行われていたものの、使用した次亜塩素酸ナトリウムの濃度が適正であるかを確認していませんでした。次亜塩素酸ナトリウムの濃度が不適切であった場合、殺菌効果が不十分となり、微生物が除去されずに残存する可能性が高まります。これにより、一般生菌数が高くなり、製品の安全性が損なわれます。

    原因②: 記録の不備
    問題点: 濃度確認を行った記録が残されておらず、適正な濃度で洗浄が行われたことを証明する手段がありませんでした。記録がない場合、クレームや品質問題が発生した際に、適切な対応が困難となります。記録は、トラブル発生時に原因を特定し、再発防止策を講じるための重要な証拠となります。

    事前対策ポイント
    対策①: 標準作業手順の確立
    具体策: 洗浄水の作成から濃度確認までを含めた一連の作業手順を標準化します。具体的には、洗浄水の調合方法、濃度の測定手順、測定結果の記録方法を明確にし、従業員全員に徹底します。また、手順を文書化し、定期的な教育と訓練を通じて全員が確実に手順を理解し、遵守できるようにします。

    期待効果: 手順の標準化により、すべての作業が一定の品質で行われ、濃度確認の漏れが防止されます。これにより、製品の品質が安定し、出荷後のトラブル発生リスクが低減されます。

    対策②: 濃度確認記録の徹底
    具体策: 洗浄水の濃度確認を行った際には、その測定結果を詳細に記録します。記録は電子データまたは紙ベースで保存し、トレーサビリティを確保します。例えば、測定日時、測定担当者、測定結果、使用した試薬のロット番号などを記載します。これにより、後に品質問題が発生した場合でも、適切な濃度で洗浄が行われたことを証明できます。

    期待効果: 記録の徹底は、出荷後のクレーム対応や品質トラブル発生時に重要な役割を果たします。適正な濃度で洗浄が行われたことを証明できれば、迅速な問題解決が可能となり、顧客との信頼関係も維持できます。

    事前対策の重要性と総括
    事前対策を講じることで、洗浄装置の導入後に起こり得るトラブルを未然に防ぐことが可能です。特に、洗浄工程における濃度確認とその記録は、製品の品質を保証するために欠かせません。また、標準作業手順を確立し、従業員全員がそれを遵守することにより、作業のばらつきが減少し、安定した製品供給が可能となります。

    これらの対策をしっかりと実施することで、食品工場における品質管理が強化され、トラブル発生リスクが大幅に低減します。さらに、顧客からの信頼も高まり、長期的なビジネスの安定に寄与するでしょう。

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  • 食品加工・製造
  • 洗浄装置

【超節水】自動洗浄『200Lミートワゴン洗浄装置』※国産制御盤

洗浄からすすぎまで自動!すすぎ水をリサイクルし水の消費量を大幅削減。ワゴンを反転させ洗浄することで残渣を完全に洗い流します。 『200Lミートワゴン洗浄装置』はKITTNER社との共同開発から生まれた先進の洗浄機能を搭載した200Lミートワゴン用の洗浄装置です。 かけ流しではなく洗浄水循環型で水の使用量が少ない省エネタイプとして人気機種です。 濯ぎで使用する85℃の高温水は洗浄タンクに戻り、50℃~55℃の洗浄水として既定の洗剤濃度に調整して循環させます。 また、油圧式のドアを閉じワゴンを反転させて洗浄することにより、残渣を完全に洗い流します。 汚れ度合いにもよりますがミートワゴンは3分で洗浄できます。 制御盤を国産化しているためメンテナンスがしやすく、 洗浄からすすぎまで自動で行えるため省人化につながります。 【特長】 ■大きな汚れ等をキャッチするフィルター付 ■洗浄水循環型 ■ヒーター内蔵で温水使用可 ■ワゴンを反転させ洗浄 ■オールステンレス製 SUS304 ■CE、EU、USDA 等の規格にも対応

解決できる課題

  • 人手不足解決
  • 自動化

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  • 食品加工・製造
  • 洗浄装置

生葉洗浄脱水装置

大型洗浄脱水機。シャワーによる予備洗浄から本格的な浸漬・噴流・バブリング洗浄を経て、シャワーでの仕上げという入念な洗浄工程の後、水切り、脱水工程によって確実な生葉洗浄・脱水作業を実現します。 洗浄ネットコンベア ● 後工程の生葉処理能力に合わせた、生葉洗浄機への定量投入を行うための搬送コンベヤです。 ● カキナラシ前後にシャワースプレーを設けて予備洗浄を行うことによって大まかな汚れを落としておくことで、その後の本洗浄での効率を大幅に引き上げることができます。 ● 予備洗浄に使用する水は生葉洗浄機で濾過された水を使用、循環用水槽から供給されます。 ● 汚水はゴミ等と共に樹脂ネットによって分離され循環用水槽で回収さ、次工程に持ち込みません。 生葉洗浄機 ● 洗浄槽に投入された生葉は強力な水流によって水中に送り込まれ、また浮遊する生葉も浸漬装置によって強制的に沈められることによって、洗浄槽下部から発生する大量の泡(バブリング)と水流によって生葉を傷つけることなく洗浄します。 ● 洗浄槽で洗浄された生葉はそのまま水流によって仕上げ洗浄部に搬送されます。 ● 仕上げ洗浄部は洗浄槽から流れた汚水と生葉を分離し、回転金網胴内で綺麗な水による高圧シャワーで入念に洗浄されます。 脱水機投入コンベヤ ● 生葉洗浄機で洗浄された水を大量に含んだ生葉を樹脂ネットによるネットコンベヤで水切りを行ないながら脱水機に定量に搬送します。 ● 洗浄された汚水は下部水槽で汚れと分離、濾過され、また汚れた水を優先的に排水しながら繰り返し使用される節水型です。 脱水機 ● テラダ独自の生葉を上部から投入して脱水槽下部から排出する構成により、投入・取出し時間の短縮と信頼性の向上を実現しています。 ● 洗浄された生葉を高速遠心分離により水を除去します。 ● 回分式で全自動運転です。 ● 脱水槽で分離された水は搬送経路に戻ることなく排出されるため、次工程に水を持ち出しません。

解決できる課題

  • 人手不足解決
  • 品質向上
  • コスト削減
  • 自動化
  • 生産効率改善
  • 異物対策

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  • 食品加工・製造
  • 洗浄装置

前処理洗浄機 アクアウォッシュ・ライト TWS-LS500

・殺菌、ほぐし、ミックス等の前処理・下処理に最適 ・噴射ノズルの付替えにて5通りの洗浄が可能 ・概算処理能力:10~25kg(商材によって異なります) 【特徴】 ■やさしく確実に洗浄 水道水+循環水+エアーをひとつのエジェクタから同時に低圧噴射することで発生する「クリアウェーブ水流」。 ソフトな水流と微細な泡が食品の細部に入り込み、異物を隅々までかき出し洗浄します。 ■幅広い用途で活躍 洗浄はもちろんのこと、殺菌、ほぐし、ミックスなど、前処理、下処理用として使用できます。 クリアウェーブ水流により、葉物などのデリケートな洗浄にも最適です。 ■選べる噴射は5通り 噴射ノズルの付替えにて、用途に応じた洗浄が可能です。 ◯剥離した汚れの再付着を防ぐ 比重の大きい異物は、スノコ下に沈殿させて再混入を防ぎ、比重の小さい異物はオーバーフロー水によりごみ取りネットにて回収します。 ◯噴射量の調整が可能 バルブをひねるだけで、左右の噴射量を調整できます。 ◯お手入れ簡単 シンプルな構造で、使用後のお手入れが簡単に行えます。ノズル部やごみ取りネット、ストレーナー等は取り外して丸洗いできます。

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